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政治家の「失言」はどこまで許容されるか 外国では多くが「問題なし」

 先日、自民党は所属議員に、演説などで「失言」をすることがないよう注意を促す文書を出した。

 演説の一部が切り取られて報道され、その結果、「問題発言だ」として批判されるケースがみられるからである。

 ところで、この失言が意味するところは国によってまちまちで、日本で問題になった失言の多くは外国ではまず、問題にならないとされる。

 果たしてこれは本当なのか、見てみたいと思う。

 外務省幹部によると、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は人口減がもたらす国の活力の衰退を心配してか、「私は子供を4人育てた。国民は子供を3人はつくりなさい」と繰り返し、訴えているそうだ。

 昨年、来日したトルコの副首相も自民党本部の会合でこの話をしていた。

 英国議会史で有名な話だが、英国のウィンストン・チャーチル元首相は、酔って議会に出た。このことを野党の女性議員からとがめられた元首相は「私の酔いは一晩、寝れば治る。あなたの容姿は一晩、寝ても直らない」と開き直ったそうだ。

 さすがに現代の英国ではそうした発言は許されないだろうが、日本より政治家の発言に寛容であることだけは間違いない。

 ロシアではウラジーミル・プーチン大統領側近で、女性であるミズリナ議員が「ロシア全女性にプーチンの遺伝子を贈り、子供が生まれたら国から特別手当を与えよう」という、驚くような発言をしたという。

 私はこの発言の直後、衆院予算委員会の出張でロシアを訪れた。

 その際、ロシア連邦議会の幹部に、「その後、ミズリナ発言はどうなったか」と聞いてみた。

 答えは「何が問題なのか」と、全く問題にしていなかった。

 米国のドナルド・トランプ大統領の自由奔放な発言は広く知られる。

 「メキシコから来る奴は皆、犯罪者だ」など、日本では問題視される発言のオンパレードだ。

 日本の政治家は自らの発言が人を傷つけないよう、細心の注意が求められる。

 もし、日本で外国の政治家と同じような発言をしたら、「暴言」あるいは「妄言」だとして直ちに大問題となり、厳しく指弾されることは必至だろう。

 これまで、日本で失言として取り上げられた政治家の発言の多くは、全く弁解の余地がないものであった。

 しかし、中にはなぜ問題視されるのか、疑問に思わざるをえない発言もあった。

 マスコミの中には発言の前後を無視して、一部のみを切り取って批判するケースがあるからだ。こうした報道に対してはわれわれも、もっと毅然(きぜん)と対応していくことが今後も必要となるだろう。(自民党衆院議員・平沢勝栄)

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