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G20米中首脳会談に英独が加勢? 欧州も中国の脅威に大きな危機感…「ファーウェイ排除」容認か

 世界の耳目は今、28、29日に大阪国際見本市会場(インテックス大阪)で開催されるG20(20カ国・地域)首脳会合に集まっている。とりわけ、ドナルド・トランプ米大統領と、中国の習近平国家主席(共産党総書記)の首脳会談の行く末を注目している。

 両首脳が握手して、当たり障りのない会話だけの外交儀礼的な会談に終わるのか。それとも、米中貿易戦争の一時停戦に向けたトップ交渉になるのかが注目される理由である。

 極論すれば米中首脳会談が、現在の深刻な世界経済減速に歯止めをかける成否のカギを握っているのだ。

 こうした中で、日本メディアは一切報道しなかったが、G20首脳会合に先立つ14~16日、フランスのパリで重要な国際会議が開かれた。

 エッフェル塔正面のセーヌ川を挟んで反対側に位置するシャイヨー宮で開催された「三極委員会(トライラテラル・コミッション)総会」だ。1973年10月、デービッド・ロックフェラー(当時、チェース・マンハッタン銀行会長)が提唱して設立された国際的な政策提言グループである。

 米国(カナダを含む)、欧州、日本の世界「三極」から約30人の政治家、学者、元外交官、経済人が参集した。ロックフェラーの“お眼鏡”にかなった、そうそうたる人物だった。

 三極委員会は、実はいまなお積極的な政策提言を発信しているのだ。

 今総会のホスト、ジャン=クロード・トリシェ元欧州中央銀行(ECB)総裁、日本委員長の長谷川閑史(やすちか)元経済同友会代表幹事、米国委員長のメーガン・オサリバン・ハーバード大学教授が議論を主導した。

 筆者は、総会に出席したニューヨーク在住の日系三世弁護士から、メールで議論内容を伝えてもらった。同氏が驚いたのは、中国の脅威について欧州メンバーが、予想をはるかに超える危機感を抱いていることだった。

 米商務省は先月15日、中国通信機器最大手「華為技術(ファーウェイ)」に対する全面輸出禁止措置を発表した。これまで「ファーウェイ排除」はやり過ぎとの立場だった英国とドイツが軌道修正したというのだ。

 となると、「中国脅威」論をめぐり、G7(先進7カ国)首脳会議メンバーである日本と米国、英国、ドイツ、フランス、イタリア、カナダと、メンバーではない中国、ロシアとの激しい論争もあり得る。

 だからこそ、29日のトランプ・習会談が死活的に重要なのだ。トランプ氏は帝国ホテル、習氏はウェスティンホテルに宿泊するが、どちらで会談は行われるのかが見極めるポイントである。(ジャーナリスト・歳川隆雄)

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