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「百合子マスク」が人気 異なる柄で小粋な女性らしさを演出

 新型コロナウイルスの感染拡大を押しとどめるためとはいえ、休日のレジャーはもちろん、学校にも職場にも出かけず、なるべく自宅で過ごす日々は退屈だ。ゲーム『あつまれ どうぶつの森』が人気を集めたり、飲食のデリバリーサービスの利用が急増したりと、自宅から出なくても変化を楽しもうと誰もが工夫している。そんな楽しみの一つなのだろうか、最近、SNSで夕方になると増えるのが「百合子マスク」についての発言だ。

 「百合子マスク」とは、東京都の小池百合子知事が会見や囲み取材のときなどにつけている手作りの布製マスクのこと。夕方のテレビニュースに小池都知事の映像がうつると、今日はどんな柄のマスクだったかという話題がSNSを飛び交っている。初めて布製マスクで登場した4月7日には、「都知事マスク」「百合子マスク」がトレンドワードになったほどだった。

 「あのマスクが可愛い!と娘が言ったので、同じ柄の布をネットで探しました。その日のうちはまだ買えたので、悩まずすぐに買いました。いろんな柄のマスクを作って気分転換にしています」

 と話すのは小学生の子供を持つ30代女性。新学期になれば学校はなんとかなるのではと期待していたのに、新しいクラスを確認した2時間弱だけで終わり。マスクが足りないと思っていた時期に、小池都知事が手製の布マスクで登場した。それ以来、毎日、ニュースに登場する都知事がどんなマスクをつけてくるのかを楽しみにしている。

 なぜ「百合子マスク」がSNSを中心に大きな共感を集めているのか。「いかにも手作りで都知事も私たちと同じという気持ちを抱かせてくれました。『百合子マスクの作り方』はネットで注目のキーワードになっています」とSNS事情に詳しく、小学生の子供を持つITジャーナリストの高橋暁子さんは解説する。

 「小池さんが布マスクをつけだしたころは、我が家も花粉症のために早めに買っておいたストックがなくなって、マスクを手作りする話が友人との話題にのぼりはじめたころでした。そのタイミングで、どうにかして使い捨てマスクを手に入れられるセレブだと誰もが思っていた都知事が、手作りの布マスクをつけてきた。新型コロナウイルス対策について何かとズレを感じる国会の人たちと違って、自分たちの気持ちを分かってくれると思わせてくれました」

 また、小池都知事の布マスクはサイズが大きめで、いかにも手作りだということ、わざとらしくなかったことがSNSで人気を集めた大きな理由だろうという。

 「もしあの布マスクが、いかにもプロが作った豪華なものだったり、何かを宣伝する目的が見え見えのものだったら、こんなに共感を集めなかったと思います。かわいらしい布で手作り感があるので自分でも作れそうだし、マスクはどれも同じになりがちだけど毎回違う柄で小粋な女性らしさを感じさせるのもSNS映えする。コロナのニュースばかりで殺伐とした雰囲気のなか、ニュースでの露出が多い都知事みずからオシャレを楽しみたい気持ちを刺激してくれました」

 都知事が着用している布マスクは、東京都政策企画局総務部によると、ラジオ番組でのインタビューで小池氏が話した通り、近所の人から何枚か製作してもらったもので、どれを着用するかは毎回、自分で選んでいるそうだ。その日のファッションに合わせるセンスの良さは、身近なものも「SNS映え」を基準に選定される今の時代に歓迎されるものだったのだろう。

 政府が一世帯あたり2枚ずつ配布する布マスクは、品質管理に問題があったため、いったんすべてを回収して配り直すことになったため、全世帯に行き渡るのはしばらく先のことになりそうだ。となると、庶民はマスクをどうにかして調達しなければならず、手作り布マスクの需要も「百合子マスク」人気もしばらく続きそうだ。

NEWSポストセブン

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