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土地特有の文化が生んだ惨状

 ドブラヴィーチェル、親愛なる日本の皆さま!

 5月は連日20度を超す異常な暖かさだったウラル地方ですが、今月に入るといつもの6月初旬のように寒くなり、10度を少し上回る気温が続いています。

 こちらエカテリンブルクでは、多くの人が5月31日を自己隔離の終わりと聞いていて、実際、その翌日には続々と店が開き始めましたが、感染者と死者の数はこの1週間で再び増加に転じてしまいましたので、市当局も制限解除の対応に苦慮しています。

 しかし、最悪の事態は現在ロシア南部のダゲスタン共和国で起こっており、最近のロシアでのコロナウイルスの主な焦点となっています。

 公式発表によると人口約300万人のダゲスタンで、すでに5000人以上が感染し300人近い患者が亡くなっていますが、目撃者によると少なくともその3倍以上の感染者数および死者数といわれており、多くの家族が一度に2~3人の身内を失い、それはまるで戦争のような悲劇だと報告されています。

 私もダゲスタンの惨状を報道で知る前に、今はエカテリンブルクで医師として働くダゲスタン出身の友人から、「故郷では子供を除く自分のすべての親類が感染していて、街も感染者増加で大変なことになっているようだ」と聞いていました。

 友人の説明によると、親類のほとんどは初めのコロナウイルス検査で陽性反応が出なかったにもかかわらず、症状は非常に似ていたそうです。

 しかし、彼らの感染が分かったときにはどの病院もすでに患者でいっぱいだったために救急車を呼んでも拒否されたようで、彼らは仕方なく知り合いの医者からの助言を聞き、自分たちで肺炎の治療薬を買って自宅隔離しているということでした。

 ダゲスタンがこのような事態に陥ってしまった大きな理由は、おそらくその土地特有の文化に原因があると思われます。

 北カフカス地方に位置するダゲスタン共和国の主な宗教はイスラム教であり、市民の多くが大家族でたくさんの親戚と非常に密接な関係を保っています。

 例えば、彼らの文化では礼拝以外にも結婚式や葬式などの行事には常に1000人以上の人が集まります。それはパンデミックになろうと変わりませんでしたが、今年の「ウラザバイラム」と呼ばれる、4週間にわたって続いたラマダン(断食月)の終了を祝う最も重要な休日は、最終的に宗教指導者の決定によりキャンセルされました。

 コロナウイルスの脅威はいつまで続くのでしょうか…。

 ■ジュリア・ミント 1994年ロシア連邦バシコルトスタン共和国生まれ。エカテリンブルクの医科大を経て、現在は大学院で眼科学を専攻する傍ら、日本人コンポーザーTAMAKIと共にノーザンスタイル・ダンスミュージック・ユニット“Crystal Mint”を結成。シンガーとして、主にヨーロッパで活動中。特技は英語、腕立て伏せ。(crystalmint.info)

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