【沖縄が危ない!】「ボルトン暴露本」が安保政策抜本的見直しの契機に? トランプ氏の防衛費分担金“要求”逆手に改憲への道筋も - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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「ボルトン暴露本」が安保政策抜本的見直しの契機に? トランプ氏の防衛費分担金“要求”逆手に改憲への道筋も

 ドナルド・トランプ米大統領が、日本に年間約8500億円もの防衛費分担金を支払うよう要求し、全ての在日米軍を撤収させると脅して交渉を有利に進めようとしていたと、ジョン・ボルトン前米大統領補佐官が著書(=『The Room Where It Happened=それが起きた部屋』)で暴露した。

 真偽は分からないが、安全保障政策も含め、何でも損得勘定で考えるとされるトランプ氏だから、ありそうな話だ。

 だが、米軍基地の負担軽減を宿願とする沖縄にとって、逆にこれは千載一遇の好機ではないか。政府が「それだけのカネを米軍のために使うわけにはいかない。米軍には沖縄から撤収してもらい、代わりは自衛隊が担う」と宣言すれば、すっきりした形になる。

 多くの県民は日米安保条約には反対していない。ただ、恒常的に繰り返される米軍の事件・事故にうんざりしている。しかも日米地位協定の壁に阻まれ、日本側の判断だけで犯罪を起こした米兵の責任を追及することもできない。

 この「弱み」を突かれ、沖縄では、いまだに基地反対派が世論形成で大きな力を振るい続けている。

 一方、自衛隊に対する理解は、特に若い世代を中心に着実に進んでいる。最近の石垣島や宮古島への陸自配備に対し、目立った世論の反発も、政治的抵抗も起こらなかった。私の肌感覚で言うならば、多くの県民は、今後とも自衛隊の役割拡大を受け入れる用意がある。

 反対の声ばかり聞こえる米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設にしても、仮に辺野古の代替施設が「自衛隊の基地」であり、さらに民間の旅客機も利用できる「軍民共用の滑走路」であったなら、県民の理解を得られる見込みは十分ある。

 政府は最近、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の秋田、山口両県への配備を断念した。沖縄では、主要メディアや基地反対派が「追加の費用や時間を問題にするなら、辺野古移設も同様に中止すべきだ」と勢いづいている。

 イージス・アショアと辺野古を同一に論じるのは不適切だが、政府がミサイル防衛のあり方を抜本的に見直すのであれば、この際、沖縄を守る抑止力のあり方にもメスを入れていい。

 中国や北朝鮮の脅威にさらされ、米国の巨大な抑止力に庇護される国民が「軍事力は悪だ」とうそぶく。そんな偽善的な世相は、まぎれもなく憲法9条に源流がある。一見理不尽に見えるトランプ氏の“要求”を逆手に取ることで、改憲への道筋も見えてくるのではないか。

 とはいえ、11月の米大統領選でトランプ氏は劣勢だという。米国の政権交代で「なあなあ」の日米関係が復活するなら、沖縄の基地負担軽減も、改憲も遠ざかりそうだ。

 ■仲新城誠(なかしんじょう・まこと) 1973年、沖縄県石垣市生まれ。琉球大学卒業後、99年に地方紙「八重山日報社」に入社。2010年、同社編集長に就任。同県のメディアが、イデオロギー色の強い報道を続けるなか、現場主義の中立的な取材・報道を心がけている。著書に『「軍神」を忘れた沖縄』(閣文社)、『翁長知事と沖縄メディア 「反日・親中」タッグの暴走』(産経新聞出版)、『偏向の沖縄で「第三の新聞」を発行する』(同)など。

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