【日本の選択】杉田水脈議員の「発言」問題 慰安婦問題を持ち出したのは勇み足 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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【日本の選択】杉田水脈議員の「発言」問題 慰安婦問題を持ち出したのは勇み足

 自民党の杉田水脈(みお)衆院議員の「発言」が物議を醸している。9月25日に開催された非公開の会合で、女性への性犯罪に関して「女性はいくらでもウソをつける」と発言したというのだ。

 朝日新聞などの取材に関して、杉田氏は「そういう発言はしていない」と否定したが、多くのメディアは関係者の証言をもとに、杉田氏が女性蔑視発言をしたとの前提で批判を展開している。

 杉田氏が女性蔑視発言をしたのか、否か。ここが重要だ。

 仮に「女性はいくらでもウソをつける」と発言し、女性被害者を冒涜(ぼうとく)する発言をしたならば、彼女の発言を擁護することはできない。

 だが、杉田氏は自らのブログで「一部報道における私の発言について」と題した一文を掲載している。そこで杉田氏は女性蔑視発言などしておらず、実際に発言したのは次の通りだったという。

 「女性への暴力はあってはならず、許されない犯罪だと考えており、暴力を振るった加害者はきちんと罰せられることで再発を防ぐべきであり、その為には警察の関与と連携は不可欠である」

 さらに、警察の関与との連携に関しては、「警察の中に相談所を作り、女性警察官を配置することで敷居を下げ、相談しやすくすることができるのではないか」との提案もしたという。

 上記が事実であるならば、女性蔑視発言などといわれる筋合いはない。

 だが、この後、杉田氏は韓国の慰安婦問題と女性に対する暴力は「全くの別問題」としつつも、次のように論じたという。

 「民間団体の関与という点においては、韓国の挺対協(韓国挺身隊問題対策協議会=現・正義記憶連帯)が「聖域」になってしまって、長年誰も切り込めなかった期間の公金の不正利用などの問題が次々と発覚していることもあり、日本でも同じ問題が起こる可能性を懸念する声もあります」

 杉田氏自身が「全くの別問題」としているのだから、この場であえて取り上げる必要があったとは思われない。その意味で、勇み足であったと批判されても仕方のない発言であった。

 そもそも、韓国の慰安婦問題は、日本との「和解」へまったく無関心な人々が「反日」の象徴として利用している面が強くなっており、杉田氏の言うように「女性の問題」とは全くの別問題になってしまっている。女性への性犯罪の問題に、慰安婦問題を持ち出すのは見当違いといわざるを得ないのだ。

 実際に杉田氏は女性蔑視発言をしたのか、否か。杉田氏を批判する前に、われわれは事実に対して謙虚であるべきだろう。

 だが、最後にあえて杉田氏に苦言を呈したい。

 杉田氏は責任ある与党の政治家である。政治家として勇猛果敢でありながらも沈着冷静であっていただきたい。それが真に国益を守るということなのだから。

 ■岩田温(いわた・あつし) 1983年、静岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、同大学院修士課程修了。拓殖大学客員研究員などを経て、現在、大和大学政治経済学部准教授。専攻は政治哲学。著書・共著に『「リベラル」という病』(彩図社)、『偽善者の見破り方 リベラル・メディアの「おかしな議論」を斬る』(イースト・プレス)、『なぜ彼らは北朝鮮の「チュチェ思想」に従うのか』(扶桑社)など。ユーチューブで「岩田温チャンネル」を配信中。

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