【朝日新聞研究】朝日新聞の大坂なおみ選手と周庭氏への姿勢 中国に対する遠慮・忖度も? - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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朝日新聞の大坂なおみ選手と周庭氏への姿勢 中国に対する遠慮・忖度も?

 朝日新聞の9月30日朝刊の「ニュースQ3」欄に、プロテニスの大坂なおみ選手を起用した日清食品によるツイッターの広告について、疑問を呈した伊木緑記者による記事がある。

 広告は、大坂選手の写真に「原宿が好きな大坂さんはいつもおしゃれな姿を披露していて、流行を取り入れた自分らしいスタイルが魅力的」という文章を付けたものである。

 この広告に対して、600を超えるコメントが書き込まれたが、その大半が批判的だったとして、話題にしているわけである。そのコメントは、「視野の狭い残念な広告」「かわいいって古い」「大坂選手の考えに沿ったプロモーションにするべきだ」といったものであった。

 これについて、大妻女子大の田中東子教授(メディア文化論)の「勇気ある一歩を踏み出した大坂さんにふさわしいコピーだったのか、ブランドの戦略として誤ったと言わざるを得ない」との意見を載せている。

 しかし、大坂選手を起用したからといって、人種差別反対という、政治的意見を、必ず反映させなければならない、ということはない。産経新聞の10月5日朝刊の「正論」欄で、福井県立大学の島田洋一教授は、大坂選手の発言自体に、疑問を呈している。

 一方、朝日新聞10月15日朝刊、文化・文芸欄の「#論壇」に、「『親日』『女神』無邪気すぎる視線」と題して、香港の民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏に関する、山本悠理記者による記事がある。香港デモを取材したルポライター、安田峰俊氏が、文春オンラインに書いた論考(8月31日)を、山本記者が深掘りしたそうだ。

 まず、安田氏について「現地で見聞きした状況などと比較し、香港情勢をめぐる日本の『ガラパゴス』的な視点に警鐘を鳴らす」と紹介したうえで、「論考では、周氏は日本への情報発信を担う『自社担当の営業さん』に近い立場に過ぎず、『民主の女神』といった言葉が使われ、民主化運動の代表的人物であるかのような日本でのイメージと実態は乖離(かいり)しているとみる」と記している。

 また、安田氏は台湾の李登輝元総統について、「日本では『哲人政治家』と紹介され、学生時代に日本に学び、後年幾度も訪日したことが大きく取り上げられた。しかし、台湾では『権謀術数にたけた金権政治家』との評価もある人物だ」と述べているという。

 権謀術数にたけなければ、困難極まる台湾の民主化などできるわけがないし、それには金権も必要だろう。中国に対する遠慮・忖度(そんたく)でもあるのか。

 この記事の中段あたりに、「『政治的な立場で発信する人については、無邪気にメッセージを受け取り、一面的に理解するだけではいけない』。朝日新聞の取材に、安田さんはこたえる」とあるが、これはそのまま、大坂選手の広告の場合に当てはまる。

 ■酒井信彦(さかい・のぶひこ) 元東京大学教授。1943年、神奈川県生まれ。70年3月、東大大学院人文科学研究科修士課程修了。同年4月、東大史料編纂所に勤務し、「大日本史料」(11編・10編)の編纂に従事する一方、アジアの民族問題などを中心に研究する。2006年3月、定年退職。現在、新聞や月刊誌で記事やコラムを執筆する。著書に『虐日偽善に狂う朝日新聞』(日新報道)など。

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