【日本の解き方】定額給付金の再支給どうなる 有効需要は40兆円程度の余地あるが…政府小切手など、より迅速な手法検討すべきだ - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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定額給付金の再支給どうなる 有効需要は40兆円程度の余地あるが…政府小切手など、より迅速な手法検討すべきだ

 自民党の長島昭久衆院議員らが、定額給付金の追加支給などを菅義偉首相に要望したことが話題になっている。

 日本は、欧米諸国と比べると、人口当たりの新型コロナウイルスの感染者、死亡率ともに低い。20カ国・地域(G20)で整理してみよう。

 人口1000人当たりの感染者数について、低い国から、中国が0・1人、韓国が0・5人、日本が0・7人、オーストラリアが1・1人、インドネシアが1・3人、トルコが4・1人、ドイツが4・3人、カナダが5・2人、インドが5・4人、メキシコが6・6人、イタリアが6・7人、ロシアが9・6人、サウジアラビアが9・8人、英国が10・4人、南アフリカが11・8人、フランスが13・3人、アルゼンチンが21・6人、ブラジルが24・5人、米国で25・2人だ。

 死亡率については、低い国から、サウジアラビアが1・5%、インドが1・5%、ロシアが1・7%、韓国が1・8%、日本が1・8%、南アフリカが2・6%、アルゼンチンが2・7%、トルコが2・7%、米国が2・7%、ドイツが2・7%、ブラジルが2・9%、オーストラリアが3・3%、インドネシアが3・5%、フランスが3・9%、カナダが5・0%、中国が5・4%、英国が6・2%、イタリアが9・1%、メキシコが10・2%だ。

 感染者数での順位と死亡率での順位を合算して順位をつけると、韓国、日本、インド、サウジアラビア、トルコ、ロシア、豪、ドイツ、中国、インドネシア、南アフリカ、カナダ、アルゼンチン、米国、ブラジル、イタリア、メキシコ、フランス、英国となり、日本はG20諸国中2位という好成績である。

 こうしたことから、日本においては、コロナ対応で欧米のような厳しい経済規制をとらなくても、当面は問題ないだろう。

 ただし、欧米がコロナ第2波拡大を防止するために経済規制を行うため経済活動は低迷し、日本もその余波を受けざるを得ない。となると、第2次補正予算の予備費も早く使い切り、3次補正を編成する必要がある。

 定額給付金はそのための施策の一つだが、国内総生産(GDP)の動向がポイントになる。4~6月期は前期比7・9%(年率28・1%)減と歴史的な落ち込みだった。

 7~9月期の1次速報は11月16日に発表されるが、さすがに前期比ではプラスのはずだ。ただし、2019年10~12月期、20年1~3月期に前期比でそれぞれ1・8%減、0・6%減で、4~6月期まで累計で10・3%減となっている。7~9月期でプラスといっても、せいぜい3%程度とみられ、7%程度は取り返せないだろう。

 この分を埋める有効需要は40兆円程度なので、これは3次補正予算の金額の一つのメドとなる。金額は大きいが、インフレ目標の範囲内で日銀が国債を買い取れば将来の財政負担はない。その中で、定額給付金や各種の減税措置も盛り込むことは可能だ。ただし、定額給付金はあまりに時間がかかり過ぎるので、政府小切手など、ほかのやり方も検討したらいいだろう。(内閣官房参与・嘉悦大教授、高橋洋一)

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