【朝日新聞研究】朝日新聞こそ「平和ボケ」のチャンピオン 間接的に戦争に参加していた戦後日本を「平和国家だ」と言い続けてきた - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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朝日新聞こそ「平和ボケ」のチャンピオン 間接的に戦争に参加していた戦後日本を「平和国家だ」と言い続けてきた

 9月30日朝刊の「声」欄に、「令和『新しい戦争の時代』の予兆」と題する、沖縄の85歳の女性の投書が掲載された。朝日新聞の投書としては異質で、注目すべきものである。

 まず冒頭で、「明仁天皇(上皇さま)は在位30年の記念式典で『平成の30年間、日本は国民の平和を希求する強い意志に支えられ、近現代において初めて戦争を経験せぬ時代を持ちました』と言われた」と述べる。

 それに続く部分がユニークである。

 「私はこのおことばに不満である。象徴という難しいお立場でも、せめて『しかし世界には戦乱の絶える間がなかった』と加えて欲しかった。私ならさらにこう続けたい。『米国は正義の軍隊と称し、この間、アフガニスタンやイラクに派兵。日本の自衛隊は日米安全保障条約に基づき、米軍後方支援や復興支援活動をした。日本は戦争に参加した』と」

 つまり上皇さまの御言葉に、異を唱えている。そして、次の部分が最も注目できる。

 「日本国内に戦禍がなかったから『平成は平和だった』とする声が上がったが、これを平和ボケという」と明確に指摘している。何よりも「平和ボケ」と断言しているところが、まことに素晴らしい。

 ただし平和ボケなのは、平成時代に限らず、戦後一貫してそうであったのではないか。第二次世界大戦後、米国は世界中で戦争を続けた。米国に巨大軍事基地を提供する日本は、戦争に協力し続けたのであり、間接的に戦争に参加していたことは間違いない。

 その戦後日本を、「平和国家だ」「平和国家のブランド」などと言い続けてきたのは、外でもない、この投書を最上席で採用している、朝日新聞そのものではないのか。

 上皇陛下の御言葉に対しても、当時大いに称賛していたと記憶している。朝日新聞こそ「平和ボケ」のチャンピオンであるのだから、この投書者に対して、言論機関として、自社の信念を、明確に説明する責任があると思う。

 なお、沖縄に住む投書者は、現在は核ミサイルでピンポイント攻撃ができるから、「日本に、特に沖縄に集中している米軍基地がもたらす災禍に、私たちは今後、巻き込まれずに済むのだろうか」というが、日本に米軍基地があるのは、憲法を隠れみのにして、日本人が自分で自分を守ろうとしないからである。

 沖縄の米軍基地がなくなれば、その軍事的空白を埋めるために、中国の軍隊が入ってくることは、世界の歴史に照らして、あまりにも明らかである。

 ■酒井信彦(さかい・のぶひこ) 元東京大学教授。1943年、神奈川県生まれ。70年3月、東大大学院人文科学研究科修士課程修了。同年4月、東大史料編纂所に勤務し、「大日本史料」(11編・10編)の編纂に従事する一方、アジアの民族問題などを中心に研究する。2006年3月、定年退職。現在、新聞や月刊誌で記事やコラムを執筆する。著書に『虐日偽善に狂う朝日新聞』(日新報道)など。

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