サンタも「ディスタンス」…NY冬の伝統行事中止相次ぐ 「娯楽の中心地」コロナで空洞化 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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サンタも「ディスタンス」…NY冬の伝統行事中止相次ぐ 「娯楽の中心地」コロナで空洞化

 街中にきらびやかな装飾があふれ、歩くだけで心が躍る冬のニューヨークの情景が今年は見られず、新型コロナウイルスの再流行で感謝祭からクリスマスまでの休暇期間の伝統行事の中止が相次ぎ決まった。流行や娯楽の中心地の空洞化が鮮明に。百貨店は子供たちがオンラインでサンタクロースと交流できる場をつくる。

 ■聖地

 百貨店大手メーシーズは10月22日、映画「三十四丁目の奇蹟」の舞台となったニューヨーク市中心部の主力店で長年続いてきた催事「サンタランド」の中止を発表した。サンタランドにはツリーやおもちゃが迷路のような空間に所狭しと飾られ、子供たちがサンタの膝に乗って記念撮影できる場所だった。

 約1カ月間の開催期間中に25万人以上が訪れる「聖地」として知られるが、今年は高齢のサンタや顧客の感染防止を優先した。その代わりにサンタとの自撮りなどができるサイトを開設する。

 メーシーズは11月下旬の感謝祭の祝日に開催されてきた恒例のパレードの中止も決定。観客を入れず、事前収録したショーを26日の感謝祭当日にテレビで放送する。テルセロ副社長は「魔法のような体験を今年はバーチャルで再現する」と意気込むが、書き入れ時の店舗や周辺で目玉イベントを開けないのは打撃だ。

 ■閉鎖店舗も

 新型コロナの一大感染地となっていたニューヨーク中心部の路上で4月、看護師の制服姿の女性が男性に駆け寄り、熱い抱擁を交わした。

 命懸けともいえる2人の再会はひときわ目を引いた。それから半年余りが経過。市民のマスク着用が根付いてきた。街には恋人や友人同士がハグをしたり、頬を寄せ合ったりする光景が戻ってきた。

 だが、高級ブティックなどが立ち並ぶ5番街は閉鎖店舗が目立つ。劇場街ブロードウェーも来年5月末まで興行中止が延長された。数々の映画の舞台にもなったルーズベルトホテルが100年近い歴史に幕を下ろすことを決めるなど、ホテルの閉鎖も相次いでいる。

 ■非接触型

 ニューヨーク市は新型コロナの陽性率が上昇し、6月以来の高水準となっている。入院者数や死者の数も増加傾向だ。危機的な状況が再び迫っており、公立学校が一時閉鎖される可能性も取り沙汰される。デブラシオ市長は「第2波を止める最後のチャンスだ」と訴える。

 米メディアによると、郊外にある大型商業施設の多くはサンタと会える行事を計画している。ただ、透明の板で仕切り、来場者との距離を取るなど非接触型のサービスが導入されるという。

 ニューヨークが輝きを取り戻し、子供たちがサンタと触れ合えるようになる日の到来は見えないままだ。

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