英ジョンソン首相、最新鋭空母をアジア派遣へ 中国に対抗、ASEAN議長声明 ファイブ・アイズも「深刻な懸念」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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英ジョンソン首相、最新鋭空母をアジア派遣へ 中国に対抗、ASEAN議長声明 ファイブ・アイズも「深刻な懸念」

 習近平国家主席率いる中国の軍事的覇権拡大の動きに、世界各国が警戒を強めている。東南アジア諸国連合(ASEAN)は20日、東アジアサミットの議長声明を発表し、南シナ海情勢について「深刻な懸念」という強い文言を盛り込んだ。米国中心の「ファイブ・アイズ」の5カ国も香港問題について懸念を示し、英国は最新鋭空母のアジア地域への派遣を打ち出した。これに対し、中国外務省は猛反発し、習氏はTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加意欲を示すなど揺さぶりをかけてきた。

 「地域の安定を損なう可能性がある活動や深刻な事案などに対し、一部の首脳から深刻な懸念が提起された」

 東アジアサミットは14日、日米中韓なども交えてオンラインで開催された。20日に発表された議長声明は、中国の名指しは避けながらも、昨年より踏み込んだ表現で、関係国の厳しい認識を反映させた。

 中国は南シナ海で、独自の境界線「九段線」に基づきほぼ全域での権益を主張し、ASEAN議長国ベトナムなど他の沿岸国と対立している。

 これに先立ち、米国と英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの外相は18日、中国が香港立法会(議会)議員の資格剥奪を可能にする新たなルールを決めたことに、「深刻な懸念」を表明した。5カ国は安全保障上の機密情報を共有する「ファイブ・アイズ」を構成する。

 これに対し、中国外務省の趙立堅報道官は翌19日、「大胆にも中国の主権、安全、発展利益を損なうなら、目を突かれて『失明』しないよう注意しろ」と、とても大国とは思えない物言いで恫喝(どうかつ)した。

 米国で大統領選の混乱が続くなか、英国のボリス・ジョンソン首相は同日、新たな防衛強化策を発表した。「宇宙司令部」や「国家サイバー部隊」の創設とともに、最新鋭空母「クイーン・エリザベス」をアジア地域に派遣する方針も明らかにした。同空母は、垂直離着陸可能な最新ステルス戦闘機「F35B」を運用する。

 ジョンソン氏は声明で「国際情勢は冷戦後のどの時期よりも危険で競争が激しくなっている。英国は全面的に能力を向上させる必要がある」と強調した。

 こうしたなか、習氏は20日夜、アジア太平洋経済協力会議(APEC)がオンライン形式で開いた首脳会議で演説し、TPPに「積極的に参加を検討する」と表明した。

 実際の参加には、国有企業改革が必要などハードルは極めて高い。ただ、米大統領選で勝利確実と報じられたジョー・バイデン前副大統領が政権を握っても対中政策の軟化は見込みにくい。中国としては米国が進める「対中包囲網」の切り崩しを狙っているようだ。

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