【米国激変】トランプ氏「最後の日々」に台湾訪問あるか 実現なら現代史を塗り替える大事件、バイデン氏の政策逆転に予防策 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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【米国激変】トランプ氏「最後の日々」に台湾訪問あるか 実現なら現代史を塗り替える大事件、バイデン氏の政策逆転に予防策

 フランスの政治思想家、アレクシ・ド・トクヴィルは、米国政治を「多数派の専制」と言った。

 環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)や、気候変動に関するパリ協定、旧ソ連と締結した中距離核戦力(INF)廃棄条約から離脱したドナルド・トランプ大統領は、この基本政策を、当選確実が報じられたジョー・バイデン前副大統領が逆転できないように、強固な予防策を実行中である。

 政権最後の日々、トランプ氏が没頭しているのは「やり残した約束」を任期中にすべて済ませてしまうことだ。

 土壇場で何をやらかすか?

 米保守系雑誌で、ある政府高官経験者は「仕上げはトランプ大統領の台湾訪問である」と主張している。

 もし実現すれば現代史を塗り替える大事件になる。トランプ氏ならやりかねないだろう。過去4年間で対中戦略を180度転換させ、中国敵視政策に移した「実績」を見よ。

 台湾との関係を劇的に変更し、1979年の「台湾関係法」に基づき、最新型のF16戦闘機や、主力戦車「M1A2Tエイブラムス」、地対空ミサイル「パトリオット」や「スティンガー」、対艦巡航ミサイル「ハープーン」、高性能魚雷などの供与を発表した。中国の批判など、どこ吹く風だった。

 2018年の「台湾旅行法」制定は、米政府高官ばかりか大統領自身の台湾訪問を可能にした。そして、アレックス・アザー厚生長官や、キース・クラック国務次官を台北へ送り込んだ。「次は、もっと大物が訪台する」という予測はあった。

 さらに、今年3月発行の「TAIPEI法」は、台湾と断交した国にも制裁を加えるなど、台湾擁護の姿勢はますます密度が濃くなっていた。

 1963年、当時のジョン・F・ケネディ大統領はベルリンを訪問し、大群衆を前に演説し、全体主義の圧政にうめき、気迫が沈殿していたベルリン市民に勇気を与えた。旧ソ連への痛撃となった。

 従って、トランプ氏が残された任期中(=辞めてからでは効果が半減する)に「台湾訪問」を果敢に実行すれば、自由アジアはどれほど勇気づけられるだろうか。

 特に、自由を圧殺され、全体主義の管理・監視体制に陥った香港の人々、圧政に呻吟(しんぎん)しているチベットやウイグルの人々は、固唾をのんで見守っている。

 前出の政府高官経験者は「仕上げはトランプ大統領の台湾訪問だが、次善の策としてマイク・ペンス副大統領、あるいはマイク・ポンペオ国務長官の台湾訪問」を提唱している。

 次期大統領の就任式(来年1月20日)前に何が起きるか?

 ■宮崎正弘(みやざき・まさひろ) 評論家、ジャーナリスト。1946年、金沢市生まれ。早大中退。「日本学生新聞」編集長、貿易会社社長を経て、論壇へ。国際政治、経済の舞台裏を独自の情報で解析する評論やルポルタージュに定評があり、同時に中国ウォッチャーの第一人者として健筆を振るう。著書に『戦後支配の正体 1945-2020』(ビジネス社)、『「コロナ以後」中国は世界最終戦争を仕掛けて自滅する』(徳間書店)など多数。

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