「ザル入国」厳格化、これで十分? 全入国者にPCR検査もビジネス往来止めず…佐藤正久氏「すり抜ける可能性ある」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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「ザル入国」厳格化、これで十分? 全入国者にPCR検査もビジネス往来止めず…佐藤正久氏「すり抜ける可能性ある」

 政府は8日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、緊急事態宣言が解除されるまでの間、中国や韓国など11カ国・地域との、ビジネス関係者の往来を含め、すべての入国者らに対し、出国前72時間以内の検査証明を求めるうえ、一部免除されていた入国時の検査も全員に求める水際対策強化策を発表した。「ザル入国」という批判に対応した措置といえる。ただ、自民党の佐藤正久外交部会長は、危険な変異種の流入阻止のため、さらなる対応を求めた。

 外務省によると8日時点で、ビジネス往来の枠組みは、中国や韓国などアジア圏を中心に11カ国・地域で運用されている。長期滞在者向けの「レジデンストラック」と、短期出張者向けの「ビジネストラック」の2種類がある。

 これまで、72時間以内の検査証明の要請や入国時の検査は、2国間で合意している一部のビジネス関係者らに対しては、14日間の待機などを条件に免除する特例措置があったが、今後は検査を求めることになる。帰国する日本人らも全員対象となる。提出できない人には待機を求め、入国3日後に検査を行うという。

 懸念されるのは、これらの国でも、変異種が確認されていることだ。

 中国では昨年12月末に上海市で、今年に入って広東省で英国から帰国した学生から変異種が確認された。韓国でも12月末、ロンドン居住の家族3人が入国した際、変異種を確認している。タイやマレーシア、ベトナムなどでも変異種は確認されている。

 東北大学災害科学国際研究所の児玉栄一教授(災害感染症学)は「変異種の感染力に関する、確固たる論文はまだ出ていない。ただ、もし感染力が強ければ、感染者が増えて検査や治療が追いつかなくなる。重症者も増えれば、国内がさらにパニックになる可能性もある」と指摘する。

 水際対策を強化しながら、ビジネス往来を継続した背景には、菅義偉政権の経済維持への配慮があるとされる。ただ、不十分との指摘もある。

 前出の佐藤氏は「PCR検査も100%ではなく、抗原検査も感度が低い場合、すり抜ける可能性がある。ビジネス往来では、自分で決めた宿泊先でいいことにも問題がある。ビジネストラックになると、14日間は宿泊先と勤務先の間は公共交通機関を利用せずに移動する建て前になっているが、完全な確認はできない。変異種が入ってくれば拡大するのは間違いない。国民に行動制限をお願いするなか、海外から入る状況は国民から共感を得られにくいのではないか」と語っている。

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