【プーチンの国より愛を込めて】うらやましい両親の子供時代 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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うらやましい両親の子供時代

 ドブラヴィーチェル、親愛なる日本の皆さま!

 最近、私の姉やその友人たちはいつも自分の子供たちについて不平不満を言っています。彼らがスマートフォンに夢中になり、学校で怠惰になったり、家事をしないからです。

 子供たちはしょっちゅうスマホを使って何時間もTikTokなどの動画を見たり、ゲームをしたりしています。そのようなわけで、ロシアでも子供たちの近年の視力低下は深刻で、眼科クリニックの待合室は眼鏡をかけている子供と付き添いの両親で混雑しています。

 ただし、視力が低下する理由はスマホだけではありません。

 ソ連の子供時代を経験した人によると、たくさんの本を読んでいた昔の子供たちが近視に苦しむことはめったになかったと言います。やはり、文明の発達と反比例して人々の身体力が下がっていることは事実のようです。

 地域のほとんどの人が炭鉱の仕事に従事していたソ連時代のシベリアに生まれた私の父は、1960年代後半に子供時代を過ごした一人です。

 シベリアといえばたくさんの森がありますので、そこが子供たちの格好の遊び場でした。子供たちは深い森の中に入り、洞窟を探検したりスギの木になっているマツぼっくりを探したりします。マツぼっくりの中に入っている小さなナッツは食べることができるのです。

 機転の効く子供が鉱山の廃屋に打ち捨てられたトロリーを見つけると、次々と背の高いポプラの木々の間にロープを張っていきました。そして、冬用の古いストールをフック代わりにトロリーに固定して長さ50メートルに達する自作のジップラインを作ると、子供たちは何度も木々の中を滑り降りました。

 ちなみにジップラインとは、木々の間にワイヤロープを張り、滑車を使って滑り降りる遊びです。もちろん、冬になると森の中は格好のスキーコースに変わります。

 そのようにして、ソ連時代の子供たちは一日中外で遊んでいたので、昔の子供は今の子供の何倍も身体が強かったと父は言います。

 その上、ソ連時代は近所や地域社会が密接で人と人との信頼関係があったので、親たちは自分の子供がどこで時間を過ごしていたかを心配しませんでした。

 しかし、現代ロシアでは、親は子供を失うことを恐れていて、7歳になる前の小さい子供を一人で外出させたり、頻繁に学校に通わせたりしません。

 時代は変わりましたが、私は社会主義ソ連で体験した両親の子供時代を時々羨(うらや)ましく思います。

 ■ジュリア・ミント 1994年ロシア連邦バシコルトスタン共和国生まれ。エカテリンブルクの医科大を経て、現在は大学院で眼科学を専攻する傍ら、日本人コンポーザー・トモキヒラタと共にノーザンスタイル・ダンスミュージック・ユニット“Crystal Mint”を結成。シンガーとして、主にヨーロッパで活動中。特技は英語、腕立て伏せ。(crystalmint.info)

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