【日本の解き方】中国船の尖閣領海侵入には定点カメラでライブ配信を 日本政府は実効支配の根拠を世界に示せ - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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中国船の尖閣領海侵入には定点カメラでライブ配信を 日本政府は実効支配の根拠を世界に示せ

 中国が海警局に武器使用を認める海警法を施行した後、中国海警局の船が沖縄県・尖閣諸島付近の領海内に侵入を繰り返している。

 今の中国と日本の状況をあえてたとえると、拳銃を携帯した盗人がわが家に住居侵入しているようなものだ。しかも、盗っ人たけだけしいのは、わが家を自分のものだと言い張り、住居侵入をとがめようとすると、わが家の中でこちらに発砲しかねないことだ。

 中国がこうした態度に出てくることは予測されていた。中国には絶対譲れない「核心利益」がある。具体的にはウイグル、南シナ海、香港、台湾、尖閣だ。ウイグルでは早くから中国がジェノサイド(大量虐殺)を辞さない覚悟で統治し、ほぼ完了しているようだ。

 南シナ海でも、着々と人工島を建設するなど終了段階だ。国際法違反という国際司法による判断も無視している。香港も、昨年の国家安全法施行で統治は完了した。残るは台湾と尖閣になっている。ウイグル、南シナ海、香港で起きたことは、必ず台湾と尖閣でも起こるはずだ。

 一般社会なら、無法行為は、警察組織が排除してくれる。しかし、国際社会にはこうした警察組織は存在せず、自分で戦って守るしかない。そのために国の自衛権がある。

 この原則からいえば、わが家の中で発砲されたら、発砲を後悔させるような大反撃を食らわすことだ。発砲に対して、2倍返し、3倍返しをする用意をしておくことが重要で、そのためには、海上保安庁と海上自衛隊の装備を強化しなければいけない。

 さらに、相手が発砲するなど違法行為に出た証拠をがっちり押さえておく必要がある。交通事故に備えてドライブレコーダーを各人が設置しておくのと同じで、尖閣でも衛星写真や通信傍受、定点カメラの設置などが考えられる。これらは、国防上の秘密なので、筆者は実際にどの程度の準備がなされているのか知らない。素人の筆者でも考えることなので、当然ながら備えはあると信じたい。

 実効支配があるかどうかは、国際紛争において死活問題だ。尖閣に通信傍受施設や定点カメラを設置すれば、国際法での施政権行使にもなるので、日本が尖閣諸島を実効支配している証しとして国際社会にもアピールできる。特に定点カメラの設置は技術的に簡単だ。尖閣諸島は国有地なのだから、誰の気兼ねもする必要なく、実現できる。定点カメラで中国海警の領海侵犯を世界にライブで発信できれば、日本の実効支配と中国の横暴さを同時に世界にアピールできる。

 日本が実効支配の根拠をきちんと世界に示すことができれば、中国への抑止力にもなる。日本政府には、尖閣への公務員常駐、墓参り、海洋調査、機雷設置など、あらゆる手で実効支配を示してもらいたい。実効支配がないと、日米安全保障条約の適用対象であっても、絵に描いた餅になってしまう。(内閣官房参与・嘉悦大教授、高橋洋一)

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