中国ワクチン、中国当局も認めた予防率の低さ 2回接種時点で54%…チリで接種も感染者増 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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中国ワクチン、中国当局も認めた予防率の低さ 2回接種時点で54%…チリで接種も感染者増

 日本でも米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンの高齢者への接種が始まり、発症者や重症者の減少に期待が集まっている。一方、中国製ワクチンをめぐっては当局者が「予防率が高くない」と言及、接種が進んでも感染拡大が止まらない国もある。習近平政権の「ワクチン外交」は役に立っているのか。

 ロイター通信などによると、中国疾病予防コントロールセンターの高福主任は10日の記者会見で、現在入手可能なワクチンは「予防率がそれほど高くない」とし、「異なる技術系列のワクチンを併用する接種方法が検討されている」と明らかにした。

 中国製ワクチンのうち、科興控股生物技術(シノバック)社製は、チリ大学の研究で2回接種時点で54%の感染を予防する有効性が発表された。ブラジルの治験では、有効性は約50%などと報じられた。

 ファイザー製ワクチンは90%を超える有効性が示されている。中国製は毒性をなくしたウイルスを用いる「不活化ワクチン」と呼ばれる種類で、ファイザー製は遺伝情報を伝える「メッセンジャーRNA(mRNA)」という物質を人工合成したワクチンだ。

 中国製ワクチンについて、東北大災害科学国際研究所の児玉栄一教授(災害感染症学)は、「いまだに明確な論文が出ていない。国内で感染者が減っていることから、効果について評価しにくくなっているのかもしれない」と指摘する。

 チリでは9日時点で約38%が1回接種を終えた。イスラエル、英国などに続いて高い接種率だが、感染者数は3月中旬には1日7000人超、今月9日には9000人超と増加している。首都サンティアゴなどで3月27日から都市封鎖(ロックダウン)となった。接種したワクチンの9割がシノバック製、1割がファイザー製とされる。

 児玉氏は、「中国製の感染予防効果が6割と仮定しても、増えているという印象だ。ファイザー製などmRNAワクチンの方が二重に免疫を誘導するので、現時点では感染予防効果も欧米製の方が信頼がおける」との見解を示す。

 習国家主席はワクチンを「世界の公共財にする」と強調、3月中旬にはワクチンの援助先が計80カ国、3つの国際組織に上ると報じられた。

 児玉氏は、「データが不十分なワクチンを採用すると他のワクチンにも不信を生みかねない。信頼できるかを考慮したうえで、接種に臨んだ方がよい」と語った。

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