ワクチン接種後「39人死亡」専門家はどう考える? 「平時でも1日3000人程度亡くなり…特定は難しい」「リスクを見極めるべき」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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ワクチン接種後「39人死亡」専門家はどう考える? 「平時でも1日3000人程度亡くなり…特定は難しい」「リスクを見極めるべき」

 コロナ禍収束の切り札として期待されるワクチンについて、政府は7月中に高齢者への接種完了を目指している。各自治体に予約が殺到する半面、副反応が心配だという人もいるようだ。2月以来、国内で接種後に39人が死亡したと厚生労働省に報告されているが、この数字をどう読み解けばいいのか、専門家に聞いた。

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 厚労省が今月12日に発表した資料によると、ワクチン接種後の死亡事例として報告されたのは2月17日から5月2日までの間に28件、今月3~7日には11件の計39件。

 年代別にみると、20代2人、30代1人、40代4人、50代3人、60代が6人、70代7人、80代が3人、90代以上が13人。

 基礎疾患のない26歳女性が接種から4日後に脳出血と、くも膜下出血で死亡した例のほか、片頭痛などの基礎疾患があった26歳男性が接種から5日後に心肺停止で亡くなったケースもあった。他方で、90代女性3人が1~3日後に老衰で亡くなっている。

 厚労省では、5月2日までの28例は「情報不足等によりワクチンと症状名との因果関係が評価できない」としており、追加の11例についても専門家が評価を進めるとしているが、この数字にどう向き合えばいいのか。

 日本医科大の北村義浩特任教授(感染症学)は「日本では平時でも1日3000人程度亡くなるとされ、たとえば『タクシーに乗った人』や『コンビニに行った人』といった条件でも数日以内に一定の死者数は出る。平時でも、くも膜下出血は50代未満に多く、ワクチンとの因果関係の特定は難しい」と指摘する。

 一方、重いアレルギー反応であるアナフィラキシーについては、接種開始から5月2日までの約382万回の接種中664件。国際的な基準「ブライトン分類」でみると107件だった。

 日本のアナフィラキシー報告は欧米に比べて多いとの指摘もあったが、厚労省の担当者は「研究設計や接種対象、報告制度などバックグラウンドが違う中で、単純に比較はできない」と注意を促す。

 北村氏は「死亡例や副反応に関する同じ数字を見ても、怖いと思った人を説得するのは難しい。だが、東京でコロナによる死者が人口1万人あたり約1人出ているなかで、副反応のリスクとワクチンを打たないリスクのどちらを取るかを見極めるべきではないか」と話した。

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