【不肖・宮嶋 コラコラ記】東京五輪会場は“スカスカ”、周辺は“群衆” 観客入れた方がよっぽどコロナ対策うまくいったで - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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東京五輪会場は“スカスカ”、周辺は“群衆” 観客入れた方がよっぽどコロナ対策うまくいったで

 東京五輪2020、やっと始まりましたな。不肖・宮嶋の一生でも最後になる「東京五輪」や。そりぁあ楽しみやったがな。中国大陸発生の、あんな新型コロナ禍さえなければ、もっと楽しめたんや。前の東京五輪時は3歳児…保育園から保母さんに手、引かれ、ヨチヨチ歩きで国道2号まで行き、日の丸の小旗を手に、白い棒(聖火トーチ)から煙、出しながら走り去るおニイさんを見送った記憶がかすかに残っとる程度である。

 今回は還暦の年である。冥土の土産にでもぜひ見てみたい…そんな願いもはかなくも終わることになるのか…。もとより、不肖・宮嶋ごときバッタカメラマンなんか、ワクチン打とうが、PCR検査で陰性になろうが、競技場のフェンスどころか、プレスセンターのゲートさえ越えることも許されんのである。

 あの女性蔑視発言で、世界中で日本を笑いものにした、現在はセンセイですらない森喜朗前組織委員会会長は入場でけても、日本国籍を有し、東京都民で開催費用に充てられる血税を支払うとるワシらは一切、観戦でけんのである。

 それでも見たい。ちょっとでも日本人選手団の近くで応援したなるんはやっぱ日本人の人情やん。「観戦はテレビで」って、それはカメラマンのワシには通らんで。それにテレビは野党らとツルんどるのか、始まる前は軒並み「五輪ハンタイ」やったやんけ。

 そうや、航空自衛隊のブルーインパルスが祝賀飛行してくれるやん。大空に舞うT-4編隊の勇姿は拝めるやん。“五輪貴族”のせいで都内の道路は通れんとこ、ばっかしやから、朝も早うから電車乗り継いで現地へいってきたで。開会式は大スポンサーのアメリカのテレビ局の都合で夜8時から、というのにJR信濃町駅を出たとたん、慶応病院の脇にはすでに朝から人垣ができとる。神宮の森の上にブルーインパルスが描く五輪を見たさに集まった方々が多かったであろう。

 神宮外苑の周辺道路は、このご時勢に立錐の余地すらないのである。そして、脳みそが沸騰しそうな猛暑の最中に皆、文句も言わず、空を見上げ続けたのである。そして、国立競技場上空を舞ったブルーインパルスに拍手と歓声が巻き起こったのである。

 その約7時間後、国立競技場の周囲から聞こえてくるんは中国語にタガログ語、ベトナム語、英語にスペイン語、次の開催地のフランス語…マスクも着けずに缶ビールやグラスを傾けとるヤツらは欧米系に多い。国旗は、五星紅旗(中国国旗)ばっかや。「五輪ハンタイ」を叫んどるヤツらもおるやんけ。

 競技場内は無観客でスカスカ。周辺は群衆が押し寄せて明らかにクラスター起こしとったやろ。これやったら観客入れた方がよっぽどコロナ対策、うまくいったで。今からでも遅うない。ワシら庶民はやっと開催にこぎつけた五輪の舞台をもっと楽しみたいだけじゃ。 (隔週水曜日掲載)

 ■宮嶋茂樹(みやじま・しげき) 報道カメラマン。1961年、兵庫県明石市生まれ。日本大学芸術学部卒業後、「フライデー」専属カメラマンをへて、フリーになり、数々のスクープ写真を撮影。世界の戦場でも取材を行う。

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