【最新国防ファイル】自衛隊マンホール、基地・駐屯地で“ご当地デザイン” 沖縄であればシーサーが描かれている - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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自衛隊マンホール、基地・駐屯地で“ご当地デザイン” 沖縄であればシーサーが描かれている

 「航空自衛隊入間基地(埼玉県)内に旧軍時代のマンホールが残っているらしい」

 この情報をもとに、同基地の渉外室長、須田芳則3佐は「ジョギングなどの時間を使い、ひたすら下を見ながら、自分の足で探し続けた」そうだ。

 その結果、2枚の錆びて痛んだ汚水用マンホールを発見した。中央には、しっかりと、旧軍のシンボルである「五芒星(ごぼうせい)」が描かれていた。「さらに探すと、消火栓や通信用の小型マンホールなど、いくつか見つかった」と話す。

 陸海空自衛隊の基地や駐屯地の中には、戦中から継続して使用している場所も多く、他にもこうした旧軍マンホール遺構が残っている可能性が高い。探せば、まだまだ出てくるかもしれない。

 今、マンホーラーと呼ばれる趣味人がいる。彼らは、日本中を旅して、各地のマンホールの蓋を記録している。ひっそりとした知る人ぞ知る趣味であったが、最近では、メディアにも取り上げられ、大注目されている。

 拍車をかけたのが、自治体などが観光誘致を目的として、町にちなんだ著名人やアニメキャラ、景勝地などを描いた「デザインマンホール」の登場だ。マンホールに樹脂塗料を流し込み、色鮮やかなものとなっている。キーホルダーやコースターなど関連グッズも多数販売され、人気を博す。

 実はマンホーラーたちの間で「見たくても見られない」貴重な存在となっているのが、自衛隊オリジナルのデザインマンホールだ。手掛けたのは、下水用マンホール蓋で国内トップシェアを誇る日之出水道機器株式会社だ。同社によると、「各自治体では大変好評を得ており、ならばと、防衛省にも提案させていただいた。最初こそ敷居は高かったものの、約10カ所の基地や駐屯地に取り入れてもらった」と話す。

 こうして、自衛隊のデザインマンホールが誕生した。例えば、宮古島駐屯地(沖縄県)であれば、宮古島の形と守り神であるシーサーが描かれている。地域に根差した存在であることを表すため、ご当地に関係するデザインとなっているものが多い。

 入間基地でも、独自のデザインマンホールを持っている。正門に近い交差点内にて、実際に使用しているほか、広報室内にカラーバージョンを展示している。須田3佐は前述の旧軍マンホールについても「ぜひ保存したい。新旧マンホールを並べて展示できたら、皆さんに喜んでもらえるのでは」と思いを語る。

 コロナ禍にあり、基地の公開行事は軒並み中止となってしまい、一般人が自衛隊施設内へと立ち入ることができない状況が続く。マンホーラーたちも「自衛隊マンホールをこの目で見たい」と胸をときめかせるが、なかなか、かなわぬ状況だ。

 ちなみに、記念すべき自衛隊マンホール第1号となったのは、空自春日基地(福岡県)だという。

 ■菊池雅之(きくち・まさゆき) フォトジャーナリスト。1975年、東京都生まれ。講談社フライデー編集部を経てフリーに。陸海空自衛隊だけでなく、米軍やNATO軍、アジア各国の軍事情勢を取材する。著書に『自衛隊の戦力-各国との比較』(メディアックス)、『陸自男子-リクメン』(コスミック出版)など。

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