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全日本欠場の羽生、なぜもっと早く内定を出せなかったのか 「連盟がわざと引っ張ったのでは」うがった見方も

 羽生結弦がケガで欠場し、浅田真央さんは引退。フィギュアの全日本選手権は男女ともスーパースター不在で一抹の寂しさは隠せなかった。

 羽生の全日本欠場が発表されたのは、開幕3日前の18日だった。

 「無理なのはもっと前からわかっていたのに、大会が興ざめにならないようにスケート連盟がわざと引っ張ったのではないか」という、うがった見方があったという。

 五輪代表になるには、全日本で3位以内に入ることが基本条件だが、世界選手権で3位以内の実績がある選手がケガなどで欠場した場合は、それまでの成績を考慮して選考する場合もある。羽生はこの条件を満たしており代表に選ばれるのは間違いなかったが、連盟は内定を出さなかった。

 羽生が右足首を痛めたのが11月9日のNHK杯の前日公式練習。治療とリハビリを続け、全日本で代表を勝ち取る望みをぎりぎりまで持ち続けたようだが、あるフィギュア関係者は「ケガをしたときの転び方は尋常でなかった。金メダルを狙う選手なのに、連盟は羽生との意思疎通がなかったのでは…」と指摘する。

 フィギュアはそれぞれ専属のプロコーチがいて、トップ選手はトレーナーや振付師も自前で契約している。月々の強化費は支給していても、なかなか口出しはできないが、五輪代表を決めるのは連盟だ。

 いち早くケガの状態を見極め、羽生と一緒に平昌にいかにベストの状態で臨むかを考えることが連盟の仕事ではなかったか。口を出す代わりにアフターケアに全責任をもち、その上で「全日本はいいから五輪を目標にじっくり立て直して…」と内定を出せば安心して治療に専念できたろう。

 スケート連盟はスピードとフィギュアの2部門からなる。かつてフィギュア出身の会長や理事が金銭トラブルなどを相次いで起こしたため、現在は橋本聖子会長(参院議員)以下、理事の構成などでスピード派が実権を握っているといわれる。

 しかし集客や集金力には雲泥の差があり、同居はしていても当然確執があるらしい。「フィギュアとしては“離婚(独立)”して稼いだ金を自由に使えれば、しっかりした“子育て(強化態勢)”ができると思っているのでは…」と関係者。これを機に選手ファーストの環境作りを考えるべきではないのか。(作家・神谷光男)

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