zakzak

記事詳細

東京五輪は「金栗四三の教訓」忘れるな! 今夏が猛暑対策シミュレートの好機

 あと1年4か月に迫った東京五輪ですが、運営面での心配が懸念されています。未曽有の猛暑で選手および、観客の健康面が危惧されているのに、対策が進んでない、そんな気がしてなりません。

 先日、ゴルフ競技会場の、霞ケ関カンツリー倶楽部(埼玉県川越市)で、コースのお披露目イベントが行われました。オリンピックに向けた改造を自慢するために、ゴルフ界のレジェンドがラウンドし、メディアが報道しました。この企画そのものは、あっ、そうですかって感じですが、問題は猛暑対策のシミュレーションが、さほど行われてないことです。

 ちょうど、NHK大河ドラマの「いだてん~東京オリムピック噺~」では、金栗四三のストックホルム五輪初参加の、珍道中が描かれていました。これから、どうなるか? 史実によると、金栗はマラソンに参加したものの、日射病で倒れて、行方不明になります。沿道の人に助けられて、意識が戻った時は、マラソン競技は終了していたという、トホホな結果です。

 今年の東京マラソンだって、冷たい雨で気温は5度。注目選手が途中リタイアしたじゃないですか。この流れだと、来年の東京五輪は、気候変動で急病人が出ることが、十分予想できます。

 今年の夏が、猛暑五輪をシミュレートできるラストチャンスです。ぜひゴルフとマラソン、競歩は、それをやっていただきたいのです。

 まずゴルフですが、7月末の梅雨明け猛暑の日に、有名選手を招いてラウンドし、暑さ対策の万全ぶりをみたいです。加えてギャラリーも、1万人ぐらいボランティアで集めて、模擬プレーを観戦してもらう。ギャラリーはクラブハウスには入れませんから、炎天下の試合観戦時の対応、救護処置を実践体験しましょう。その時の人員輸送も、どの駅からシャトルバスを走らせるか。そのバスにエアコンがついているかなど、細かいことをチェックしないと。

 さらにマラソンや競歩においては、過去の事例を参考にしたいです。1984年のロス五輪で起きた、アンデルセン選手(スイス)の、意識朦朧ゴール事件。今では美談ですが、同様のことが起きたら、どうするか考えないと。意識朦朧走行は、命の危険にさらされるので、起きたらドクターストップをかけるべきだと思います。そういう対処マニュアルの徹底化を望みます。

 今年の夏、シミュレーションして、ダメなら涼しい場所に、会場を移すのもありかと。ぶっつけ本番でやるのが、一番怖いです。

 ■木村和久(きむら・かずひさ) コラムニスト。漫画原作者。近著「教えて!100切り先生」(集英社インターナショナル)が絶賛発売中。

関連ニュース

アクセスランキング