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コロナ危機に挑む大リーグ 「全チームDH制」と「新プレーオフ」導入

 新型コロナウイルス感染拡大で延期している大リーグは7月初旬開幕に向けて、オーナー側が選手会と開催案を協議。そこで注目したいのはナ・リーグのDH制とプレーオフの新方式をいち早く導入する試みだ。

 メジャーでは1973年にア・リーグがDH制を導入。米国人好みの打撃戦が増えて人気上昇。また、オールスターで27勝19敗1分け、ワールドシリーズも46回中25度優勝。ナ・リーグとの交流戦も勝ち越すなど大成功を収めている。

 それによって、米国ではプロからアマチュアまでDH制が浸透。日本のパ・リーグや韓国、台湾のプロ野球も採用。いまだに投手が打席に立つ野球を行っているのはナ・リーグと、他に日本のセ・リーグと一部の大学や高校野球ぐらいだ。

 そこで早ければ2021年にもナ・リーグにDH制導入の動きが表面化。今季を契機として恒久化する可能性もある。だが、ナ・リーグは長い歴史と伝統を重んじ、本来の野球を守り続けてきた。それを好むファンも根強く賛否両論ある。

 一方、今年2月に大リーグがプレーオフの新方式を検討していると報道。新方式導入が決定すれば、22年から変更される。それが今回と同じ各リーグのワイルドカードを2球団ずつ増やし、従来の10球団から14球団に拡大するプランだ。

 新方式の狙いは試合数増加による放映権の増収にある。また、早期にプレーオフ進出を諦めるチームを減らし、シーズン最後までファンの関心を集め、最高勝率を目指してチームが最後まで全力を尽くすなど様々なメリットを見いだせる。

 米4大プロスポーツではNFLが32球団中12球団、NBAに至っては30球団中16球団、NHLも31球団中16球団と半数以上がプレーオフ出場権を獲得。ただし、MLBは通常162試合も行うので、シーズンの重みを問う意見も多い。

 いずれにせよ、大リーグは通例の半数近い82試合に減り、たとえペナントレースや個人タイトル争いが味気ないものになっても、この“コロナ危機”を少しでも有意義に使おうと前向きに取り組む姿勢がいい。(大リーグ評論家・福島良一)

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