【勝者のワザ】ロケットモーゲージ・クラシック優勝のブライソン・デシャンボー “ゴルフの科学者”が考える最大効率のスイング - zakzak:夕刊フジ公式サイト

記事詳細

ロケットモーゲージ・クラシック優勝のブライソン・デシャンボー “ゴルフの科学者”が考える最大効率のスイング

 アイアンクラブの長さを37・5インチに統一するなど、デシャンボーは全米アマや全米学生選手権を制したアマチュア時代から常に最大効率のシンプルゴルフを総合的に考えてきた。自称「ゴルフの科学者」である。ここ数年取り組んできたのは「モー・ノーマンの研究」だった。

 モー・ノーマン(1922~2004)はカナダのプロでサム・スニードやリー・トレビノはじめ多くの米ツアープロから「彼こそ世界ナンバーワンのボールストライカー。彼のショットが曲がるのを見たことがない」と認められていた。

 そのスイングは、ちょっと変則的だった。アドレスでは左腕とクラブが一直線で、左手首が親指側に折れることなく、むしろハンドアップにしているように見えた。グリップエンドと体の間隔も広かった。

 オーソドックスといわれたスイングでは、アドレスで左腕とシャフトには120度前後の角度がつく(飛球線後方から見て)。このため、現在でもいわれている「スイングプレーン」と「シャフトプレーン」というふたつのプレーンが存在する。スイング動作の中で、クラブをふたつのプレーンに行き来させるため、リストコックやアームローテーション、フェースローテーションといった細かく複雑な動きが求められてきた。

 ノーマンは、これらの動きを排除して「ワンプレーンスイング」を身につけていた。

 このノーマンのスイングを研究したデシャンボーは、ワンプレーンスイングを取り入れ、自分のものにしていった。アドレスでの姿勢にも特徴がある。左腕を持ち上げ、右腕を右脇につけるようにするために上半身を右に傾け、ワイドスタンスにする。そして、前傾角と右傾斜した態勢をキープしてフラット起動でバックスイングし、ダウンスイング、インパクト、フォロースルーと腕とボディー部の関係を変えることなく、また重心移動もほとんどなく、ボールをアッパーブローに打ち抜いていく。

 曲がらないメカニックを研究したデシャンボーは、体を鍛え、筋肉量を増やすことで、モー・ノーマン流に飛ばしを加えた。今大会では、ロフト角5度というドラコンプロ並みのドライバーでぶっ飛ばしていた。

 両者に共通するのは、スイングはボールを打ち抜くまでで、その先の格好は意識しないところ。従来のスイングの常識を捨ててしまうと、ノーマンやデシャンボーの世界が見えてくるかもしれない。

 ■Bryson DeChambeau 1993年9月16日生まれ。米カリフォルニア州モデスト出身。2015年「全米アマ選手権」「NCAA選手権」を獲得。16年「マスターズ」21位となり、同年プロ転向。17年に「ジョンディアクラシック」で米ツアー初優勝。18-19年にプレーオフシリーズで連勝を飾るなど4勝を挙げた。米通算6勝。独自の理論を持ち、全アイアンの長さを37.5インチで統一。ニックネームは“マッド・サイエンティスト”“ゴルフマシン”など。185センチ、109キロ。趣味は車、釣り、物理学。

関連ニュース

アクセスランキング