【ダッグアウトの裏側】欠場続出の今季、4割打者誕生なら…ウィリアムズ伝説に傷がつく - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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欠場続出の今季、4割打者誕生なら…ウィリアムズ伝説に傷がつく

 米大リーグ・ジャイアンツでオールスターに6度選出されているバスター・ポージー捕手(33)が10日(日本時間11日)、新型コロナウイルス感染を懸念して今季欠場を表明した。

 先週の当欄で危惧した通りの展開。担当のSデスクに報告したところ、以下の返答があった。

 「公式戦にカウントしていいのか怪しいシーズンになってきましたね。投手に辞退が相次げば、4割打者も出そうです」

 同感だ。試合数は例年の162から60に大幅減。対戦数も同リーグ同地区球団と40、他リーグ同地区球団と20に限られる。同じ顔合わせが増えれば、球筋を見られる打者が基本的に有利。しかも、ドジャースの通算150勝左腕、デービッド・プライス(34)ら好投手が欠場する。

 米メディアも4割打者候補の特集を組んでいる。必ず名前が挙がるのは、首位打者3度を誇るアストロズのホセ・アルトゥーベ内野手(30)だ。MVPに輝いた2017年には、5月下旬から8月上旬の60試合で打率・420(245打数103安打)をマークした実績もある。ここ2年は故障に苦しんでいるが、体調さえ戻れば大台を狙える。サイン盗みでついたダーティーイメージを、一掃したいという思いも強いはずだ。

 ただ、誰が快挙を達成しても心から称賛する気にはなれない。最後の4割打者である1941年のテッド・ウィリアムズ(レッドソックス)が、伝説の逸話を残しているからだ。

 公式戦最終日のダブルヘッダーを残して打率・3996。四捨五入で打率4割になる。監督からは欠場を打診されたが、「それは4割ではないし、ベンチに座って達成するつもりはない」と2試合とも志願して先発出場。合計8打数6安打で打率を・406まで上昇させた。

 試合数などで単純に比較はできない。参考記録を意味する「*」(アスタリスク)を付けるなどしないと、天国のウィリアムズが怒るだろう。

 ■田代 学(たしろ・まなぶ) サンケイスポーツ編集局次長。1991年入社。プロ野球や五輪担当などを経て、2001年から13年11月まで米国駐在の大リーグ担当キャップ。全米野球記者協会の理事や、13年ワールドシリーズの公式記録員を日本人記者で初めて務めた。米国での愛称は「ガク」。

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