相撲観戦、もはや「命懸け」 席数2500人分でも売れ残り多数…開門時間変更で“密”な長蛇の列 大相撲7月場所 (1/2ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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相撲観戦、もはや「命懸け」 席数2500人分でも売れ残り多数…開門時間変更で“密”な長蛇の列 大相撲7月場所 (1/2ページ)

 史上初の無観客開催となった春場所以来、4カ月ぶりの本場所となる大相撲7月場所(両国国技館)が19日、厳戒態勢の中で初日を迎えた。会場を例年の名古屋から東京へ変更し、半年ぶりに観客を入れたものの、都内で新型コロナウイルスが再流行しているせいか、客足は鈍かった。1日当たりの観客の上限を、収容人員の約4分の1となる2500人に絞ってもチケットは売れ残り。開催自体にも多くの疑問の声が上がっており、今後の相撲人気を考えても、大きな不安を露呈する再出発となった。 (塚沢健太郎)

 相撲ファン待望のプラチナチケットのはずが、わずか2500枚が売れ切らないという厳しい現実が突きつけられた。

 1月の初場所以来、半年ぶりの有観客開催が発表されたのは、初日の6日前の13日。近年の東京場所は発売日に即日完売が当たり前だったが、翌14日から16日まで先行販売されても完売とならず、初日2日前の17日からは一般販売された。

 初日から1階のマス席C(9500円)、2階のイス席A(8500円)、B(5500円)、C(4000円)が売れ残り。ほかの日もほぼ同様の売れ行きで、千秋楽(8月2日)もイス席Cがまだ購入可能だ。

 この不人気ぶりのヒントとなるのが、一度購入したチケットを定価で譲る「リセール」の件数。協会公式サイトには、15日間合わせて650件を超える出品があった。大相撲の観客層は高齢者が多く、先行販売で購入したものの、都内で新型コロナウイルスの感染者が増えてきたことで、敬遠するケースが相次いだとみられる。

 東京開催場所責任者の尾車事業部長(元大関琴風)は18日、「緊張感でいっぱい。厳戒態勢で、命懸けのような雰囲気の場所になっている」と心境を語った。決死の覚悟を率直に表明したと思われるが、ファンからは「命を懸けてまで見に行くか!」「無観客だから東京でやるんじゃなかったのか?」「こんなに感染者が増えて3月より状況が悪いのに、本当に開催するのか?」と厳しい声が相次いでいる。

 観光業界の壊滅も大きな痛手となりそうだ。東京場所は2014年秋場所4日目から満員御礼が続いているが、そのきっかけは実は12年5月の東京スカイツリー開業だった。同じ地域の浅草、スカイツリーの観光とともに、国技館での相撲観戦が組み込まれた人気ツアーで団体客が来場。その多くを占めた外国人は、コロナ禍でしばらくは見込めそうにない。

 それでもこの日、開場前には国技館の外に約400メートルに及ぶ長蛇の列ができ、隣の江戸東京博物館にまで伸びた。警備員は入り口付近にしかいなかったため、ソーシャルディスタンスもなしの密状態。通常は午前8時の開門時間を、感染リスク軽減のため今場所は午後1時に変更したのだが、完全に逆効果となった。気温29度で強い日差しの中、30分も並ぶハメになったファンからは「たかだか2500人しか入らないのに、こんなに並ばないといけないのかよ」と怒りの声が上がった。

 それでも入場後のマナーのよさは、さすがは大相撲ファンといったところ。同じように大声禁止で拍手が推奨された、プロ野球やJリーグの人気チームで観客が起こしたような、問題は発生しなかった。横綱土俵入りの際に白鵬に「よっ、日本一!」、鶴竜に「鶴竜頑張れ!」などの声援はあったが、拍手にかき消される程度で、特に注意されることもなかった。

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