【メジャーの旅】ひと夏の夢とは言え… 長年の思い「バッファロー」ついに“本拠地”に - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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ひと夏の夢とは言え… 長年の思い「バッファロー」ついに“本拠地”に

 新型コロナウイルス感染拡大により、カナダ政府から本拠地トロントでの開催許可が下りなかったブルージェイズ。その代替地が二転三転し、ようやく決まった。同球団傘下3Aの本拠地ニューヨーク州バッファローだ。

 世界三大瀑布の一つ、ナイアガラの滝の玄関口として有名。NFLバッファロー・ビルズの本拠地で、アメフトの名選手として日本でも人気のあったO・J・シンプソンがプレー。鶏肉の手羽を素揚げにしたチキンウイング発祥の地でもある。

 そこにマイナーリーグのバイソンズという名門球団がある。19世紀からの長い歴史を誇り、古色蒼然たるスタジアムを使用。映画「ナチュラル」の舞台であり、名優ロバート・レッドフォードふんする天才打者のホームランに感動が込み上げた。

 その古い球場に代わり、1988年に新球場がオープン。米国初の新古典主義のボールパークとして話題を呼んだ。それは大リーグの新球団招致が目的であり、7月には初の3Aオールスターゲームを開催。当然ながら、現地へ取材に行った。

 さすが全米の3A球団が一堂に会する球宴とあって、将来のスター候補が勢ぞろい。のちの殿堂入りロベルト・アロマー二塁手らの姿もあった。その一方でディステファーノ(元中日)やブラウン(元広島)、オマリー(元阪神)といった、のちに日本プロ野球でプレーする選手が大勢いたのにも驚いた。

 これでバッファローの野球熱は一気に盛り上がり、何と年間観客動員数100万人を突破。以来、マイナー新記録となる6年連続100万人以上を動員。メジャーをしのぐほどの超人気球団となり、新球団招致は成功間違いなしかと思われた。

 ところが、93年ナ・リーグ拡張球団はフロリダ・マーリンズとコロラド・ロッキーズ。98年ア、ナ両リーグ拡張球団はタンパベイ・デビルレイズとアリゾナ・ダイヤモンドバックスに決定。残念ながら、メジャー入りの希望はかなわなかった。

 それでも、あの真夏の古典劇から32年。ひと夏の夢とは言え、遂にバッファローにとって「大リーグ球団の本拠地」という長年の思いが現実のものとなる。 (大リーグ評論家・福島良一)

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