決勝T進出もなでしこJに「欠けている」もの 高倉監督「何か魔法でもあれば…」 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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決勝T進出もなでしこJに「欠けている」もの 高倉監督「何か魔法でもあれば…」

 女子サッカー日本代表が27日、1次リーグ第3戦(宮城)でチリ代表に1-0の辛勝。E組3位でなんとか8強に進んだが、迷える高倉麻子監督(53)のもとチームはいっこうに躍らない。

 押し気味に進めながらゴールが遠い展開。後半24分には逆襲を許し、相手のヘディングシュートがバーを直撃して真下に落ちたが、かろうじてラインを割らず失点を免れた。同32分の先制点を守り切って1勝1敗1分の勝ち点4とし、各組3位のうち成績上位の2チームに入って、辛くも1次リーグ突破。高倉監督は「できれば勝ち点6とか9とか行きたかったが、圧倒的に勝てる力は日本にはない」と頼りなく話した。

 唯一の得点シーンはFW岩渕真奈(27)=アーセナル=がゴール前で体を張り、ポストプレーでFW田中(INAC神戸)にお膳立て。試合後は「正直、今まで感じたことがないプレッシャーがあった。ここで終わるわけにはいかなかったですし…」と涙ぐんだ。

 16歳で代表入りし、なでしこの栄光の時代を知る155センチの小柄なエースは、今大会では高倉監督に背番号「10」を託されたが、持ち前の攻撃センスを発揮する仕事に専念できていない。岩渕より技術や経験で劣る脇役たちが、がむしゃらにボールを奪い、前線の岩渕までボールを運んでくれないからだ。この日も右膝の負傷で2試合ぶり先発の岩渕が、誰より泥臭く走り回り体を張った。

 金メダルに輝いたソフトボール日本代表では、反発心がなく物わかりがいい若手に宇津木ヘッドが危機感を覚え、国際試合に必要な「自発的な一体感」のため選手の中心に大黒柱の上野を据えた。まさに今のなでしこに欠けた部分だ。

 30日の次戦は強豪スウェーデン代表が相手。高倉監督は「これからは負けられない。何か魔法でもあればいいのだが…。選手のコンディションと相談しながら、選手を信じて起用していきたい」と煮え切らないが、汗かき役に汚れ仕事を徹底させ、岩渕に攻撃の全権をゆだねる覚悟を固めるべきだろう。

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