【ゴルフわすれな草】木下稜介(14) 「学校から帰ってきたら庭で寄せの練習をしなさい」 小学生時代は野球の方が好きだったけど…父からの日課がゴルフの原点に - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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【ゴルフわすれな草】木下稜介(14) 「学校から帰ってきたら庭で寄せの練習をしなさい」 小学生時代は野球の方が好きだったけど…父からの日課がゴルフの原点に

 グローブとバットを抱えてグラウンドへ向かう。小学生時代の木下稜介は、野球が好きだった。木下の父・昇はゴルフが大好きだった。時間を見つけてはゴルフ練習場へと向かう。二人の息子が家に帰れば、「ゴルフをしよう」と声を掛け、一緒に出掛ける。

 最初は遊びの延長としてボールを打ち、ゴルフの真似事を楽しんでいた。やがて「本格的にゴルフを始めてみないか」と父親から促されたのだった。

 「一歳下の弟も一緒にゴルフを習い始めたのですが、すぐに止めてしまったんです。少しうらやましかったかな。ゴルフよりもまだ野球の方が面白かったから…。でも、僕までゴルフをしない!ってなったら父が寂しくなるだろうと思って続けたんです」

 ゴルフをやめなかった理由がもうひとつある。週末になると親子でゴルフ場へ出掛けた。

 「キャディーバッグを担いでならハーフラウンドさせてくれるゴルフ場があったんですよ。土の上でプレーする野球とは違って、ゴルフは緑の芝生の上でボールが打てる。解放感があって気持ちが良かった」

 野球は毎回バッターボックスに入れるわけではない。7回制の少年野球では、1試合で打順が3回巡ってくる保証はない。その点ゴルフは打つ回数がはるかに多い。「打数を減らすのがゴルフのゲーム特性でもあるんですけどね」と木下はおどけながら話した。

 ラウンド数が増え、ゴルフに慣れたことから父の勧めでジュニアの大会に出場した。小学5年生の時だった。ボールを打つ楽しさからスコアを作る難しさを知った。好スコアを出すためにはショートゲームがうまくなければならない。

 「学校から帰ってきたら庭で寄せの練習をしなさい」。父親から日課を課せられた。スーパーマーケットの買い物カゴ4つにたっぷりと入ったゴルフボール。それをすべて打ち終えない限り、遊びに出られないという決まりだった。

 「サボろうとしても、母親がチェックしているから怠けられませんでした(苦笑)。嫌々ながらも毎日4カゴのボールをすべて打ちました。辛かったですよ。でも今思えば、日課の寄せ練習が僕にとってゴルフの原点であり、礎になったように感じます」

 継続は力なり。続けることの大切さも知った。勝負どころでのミスパットを減らすために取り組み始めた新たなパッティングストロークでの練習。これは苦にはならなかった。 (文中敬称略/つづく)

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