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【人生第二幕】汗と泥にまみれたユニホームを真っ白に!

12.21更新

プロでは1年目に6勝。剛球でならしたが、栄光は長く続かなかった

★元近鉄、巨人、アルク有限会社代表の真木将樹さん(35)

 左腕から繰り出す速球で、近鉄入団1年目に6勝を挙げた。現在は、日用品の企画販売会社を起業し、主力商品の強力洗剤「レギュラー」の販売に力を注いでいる。汗と涙と泥まみれになった少年野球のユニホームを、真っ白にするのが目標だ。(聞き手・米沢秀明)

 ■独自開発洗剤

 巨人を退団したあと、カナダの独立リーグへ行き、大リーグのトライアウトにも挑戦しました。それでけじめをつけました。日本に帰ってきて、先輩が経営している野球関係のグッズやイベントの会社に2年ほどお世話になりました。

 今思えば大胆なことなのですが、その後、自分の会社を立ち上げようと決意しました。世間知らずだったからできたのです。今考えたらゾッとしますね。一歩一歩歩いていくつもりで、会社名は「アルク」としました。2006年のことです。

 最初の年は以前の会社でのグッズ企画、販売のノウハウを生かして何かできないかと模索し、種まきで終わりました。そのうち、知り合いの会社から化粧品などの商品企画ができないか、と提案されたのです。グッズの企画販売をしていたとき、サプリメントやヘアケア商品の企画もしたことがあったので挑戦することにしました。

 試行錯誤しながら商品となったのが、強力洗剤「レギュラー」です。野球のユニホームの汚れを落とす洗浄能力のある、強力粉洗剤というのが商品コンセプト。泥汚れに特化した洗浄剤を使用してあるので、1度の洗濯できれいになります。大手の洗剤メーカーの商品と比較しても、ユニホームの洗濯では上回っているはずです。

 少年野球のユニホームを毎日洗濯するお母さんたちの負担は、想像しているより大きなもの。これを楽にしてあげたい。なくてはならないほど大事な存在ということから「レギュラー」と名付けました。当面の販売目標は年間1万パック(1パック1600円)です。

 ■セカンドキャリア支援

 同時に、プロ野球の情報サイトもはじめました。ここで「レギュラー」を購入できるのですが、引退した選手たちの経営しているお店や野球教室も紹介しています。

 プロ野球選手は一生できる仕事ではないので、セカンドキャリアの現実まで含めて知ってもらうのが、「レギュラー」を使う子供たちに、プロ野球を伝えることだと思うからです。引退した選手にとっても、情報交換のできる場所になれば、新しい仕事に結びつくかもしれませんからね。

 「レギュラー」の営業が縁で、現在は大阪市内のシニアリーグチームで指導もしています。

 ■栄光と挫折

 ルーキー時代は勢いで投げていましたが、その後はすっかり崩れてしまい球威、キレとも失ったまま。どうしても取り戻すことができなくなってしまいました。巨人に移籍してからはチャンスもなく、調子が上がらないからボールを握ることすら嫌になっていました。

 結局、働くことができたのは最初の一瞬だけ。自分にとってのプロ野球は、右も左もどんな世界なのかも分からないまま終わった、というのが正直な感想です。

 野球に対して心が腐っていたとき、カナダの独立リーグへ活躍の場を求めて行きましたが、あのときの新鮮な気持ちは忘れられません。結果は出ませんでしたが、大リーグ球団にもトライアウトで7−8球団に挑戦できたので、気持ちを整理することができました。

 「レギュラー」も野球に関連したところで生まれた商品ですが、将来的にはもっと幅広く、皆さんに役立つ商品を企画していきたいですね。

 ■まき・まさき 1976年2月13日、福岡県北九州市出身。東筑紫学園高時代から速球派左腕として活躍し、3年春に甲子園8強。法政大では通算25勝で、97年近鉄にドラフト1位で入団。1年目から先発で6勝を挙げた。01年6月に巨人にトレード移籍。02年に戦力外通告を受けて退団した。03年カナダのカルガリー・アウトローズに入団。メジャーリーグのトライアウトを受けるが契約には至らず、04年に現役を引退。プロ野球通算58試合登板11勝14敗。06年に日用品企画販売「アルク有限会社」(大阪市西区新町1の23の2、(電)06・4395・5446)を設立。元プロ野球選手名鑑サイト「ドリームネクスト」を主催している。

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