【新・悪韓論】サッカー協会の醜態が示す韓国の利権体質 元会長は退職後も給料、役職員は“買春”を法人カードで

 韓国紙はここ2カ月近く、「朴槿恵(パク・クネ)-崔順実(チェ・スンシル)ゲート」の報道一色の観だ。

 そんななか、朝鮮日報(12月8日)が「大韓サッカー協会会長、退任後も給料受け取り」という見出しの記事を載せた。短い記事だが、韓国のスポーツ連盟(=大韓○○協会という名称が一般的)の体質がよく分かる。

 文化体育観光省のスポーツ不正通報センターへの通報、つまり「タレコミ」が、今回の始まりだった。

 それによると、2013年1月まで協会会長だった趙重衍(チョ・ジュンヨン)氏は、(1)海外出張3回に妻を同行させ、妻の航空運賃など3000万ウォン(当時のレートで約300万円)を協会の公金で決済した(2)会長職を退いた後、協会と諮問契約を結んで1年5カ月間にわたり毎月500万ウォン(約50万円)の給与を受け取ったが、諮問実績はゼロだった(3)退職後も車や運転手を割り当てられるなど、計1億4400万ウォン(約1400万円)の不当な支援を受けていた-という。

 さらに、元役職員や現職役職員が「ホステスらが接待する飲食店やマッサージ店」などで法人カードを使用していたこと、協会の公開採用規定に違反し6人を非公開採用していたこと、家族がいない職員に家族手当1500万ウォン(約150万円)を支給していたこと…と、告発は続く。

 組織のトップは退職後も利権を手放さない。上が上なら、下も下だ。

 朝鮮日報は「ホステスらが接待する飲食店やマッサージ店」と上品に書いているが、“韓国の常識”で言えば、これは買春代金を法人カードで落としたということだ。それにしても、大韓サッカー協会の資金の潤沢さには驚かされる。

 そして、中央官庁ですら「特別採用」の名目で幹部職員、時には現職閣僚の子女をコネ採用しているのだから、協会も倣ったのだろう。

 大韓サッカー協会は12年にも問題を起こしている。会計担当の職員が横領をしていた。疑問に思った部長が会計資料を見せるように命じると、職員は逆に「お前の不正もバラしてやる」と脅した。会計担当職員は結局、退職したが、当時の専務理事は1億5000万ウォン(約1500万円)の退職慰労金を支払っていた。専務もきっと「とてもヤバいこと」を握られていたのだろう。

 何事もコネでしか動かず、ブローカーまがいの社員や職員がパワーを持って一角に君臨する。権限を持つ幹部は彼らの目を気にしつつも、大胆な利権あさりに走る。

 いや、これは崔順実被告に引っかき回された文化体育観光省の構図そのものではないか。こんな省庁の集合体こそ、大韓民国政府なのだ。

 ■室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。主な著書に「韓国人の経済学」(ダイヤモンド社)、「悪韓論」(新潮新書)、「呆韓論」(産経新聞出版)、「ディス・イズ・コリア」(同)などがある。