【不肖・宮嶋 コラコラ記】「大津事件」に似た警官の義挙 世が世なら立派な開戦の口実や ロシア駐トルコ大使射殺

 えらいこっちゃ! トルコで、ロシア大使がトルコ人警察官に射殺されよったのである。テレビカメラの前で、まさにその瞬間がお茶の間に流れたのである。そのトルコの若き警察官はシリアで、トルコ人と同じイスラム教徒がロシア軍による空爆で次々と殺されていることに抗議しとる映像も流れていたが、その直後、同僚であるトルコ警察の特殊部隊により射殺された。

 相手は今も面積だけは大国のロシアの大使やで。それを義憤にかられた地元警察官による義挙やったらとしたら、どっかで聞いた話やないか。

 そや、トルコと友好国であったわが国で明治時代に起こった「大津事件」と似とるやろ。

 当時来日中やったロシアの皇太子が、沿道警備中の日本人警察官、津田三蔵に斬りつけられ、重傷を負ったのである。動機は、ロシアの北方領土への強硬な態度などへの抗議だったという。

 当時から世界最大の面積を持つ大ロシア帝国の皇太子を、東洋のちっぽけな島国の日本の一巡査が殺しかけたのである。そりゃあ大国ロシアはカンカンや。現在のロシアもそりゃあトルコにカンカンやろうが、そんなもんとレベルがちゃうのである。

 大ロシア帝国の報復を恐れた、当時からヘタレ外務官僚どもは単独犯の津田巡査をスケープゴートにすべく、日本の司法当局に極刑を求めたが、19世紀当時から三権分立を確立していた民主国家であるわが国の司法は、そんなヘタレ政府の圧力をはね返し、津田に一般人と同じ無期刑の判決を下したのである。

 皇太子は命からがら大陸へ帰り、やがてツアーリ(皇帝)に即位するものの、最後のロシア皇帝として、世界史にその名を残した。革命の影響で日露戦争にも敗れたが、わが国は人類史上初めての社会主義革命を誘発させ、南樺太や、後の満鉄の経営権などの権益を得たなんてことは、日露双方の小学生でも知っとかなイカンことである。

 今回のトルコ人警察官によるロシア大使射殺事件もへたしたらイスラム国VSキリスト教国連合軍による世界大戦にまで発展しかねん…いや世が世なら、もう立派な開戦の口実になる。どえらいテロ事件やないか。

 うん? ちょっと待って…「大津事件」から今回の事件まであまたのテロ事件あったけど、あの半島にも似たような事件あったんとちゃうか。あの女大統領がわざわざハルビンにまで出掛け、テロリストの記念館の除幕式にノコノコ出とったやないか。

 え? あの半島じゃ日本人殺すとテロリストやのうて英雄になれるんやて? そういや、寸又峡(すまたきょう)事件の犯人の在日も英雄として迎えとったな。

 ■宮嶋茂樹(みやじま・しげき) 報道カメラマン。1961年、兵庫県明石市生まれ。日本大学芸術学部卒業後、「フライデー」専属カメラマンをへて、フリーになり、数々のスクープ写真を撮影。世界の戦場でも取材を行う。