文政権、「反日・反米・従北・親中」の本性あらわ 米韓同盟は崩壊決定的、首脳会談でも目立ったズレ

 アジア歴訪中のドナルド・トランプ米大統領が、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権への不信感を募らせている。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長率いる北朝鮮が「世界の脅威」となるなか、突出した融和政策を続けているのだ。7日の米韓首脳会談でもズレは目立ち、歓迎晩餐会に元慰安婦を招待するなど、文政権の「反日・反米・従北・親中」という本性があらわになった。トランプ氏は8日、韓国国会で北朝鮮を「囚人国家」「人権状況は劣悪」「われわれを甘く見るな」と厳しく批判したが、文政権との距離から「米韓同盟の空洞化」も不可避だ。米国は教育的懲罰を与えるのか。朝鮮半島有事が現実化した際、韓国が“蚊帳の外”に置かれる可能性も出てきた。

 トランプ氏「われわれは、今3隻の空母と原子力潜水艦を展開させているが、使わないで済むことを望む」「(ただ、北朝鮮の脅威から米国や同盟国を守るため)必要なら比類なき軍事力を使う用意がある」

 文氏「今は圧力と制裁に集中しなければならない」「北朝鮮核問題を平和的に解決し、朝鮮半島の恒久的な平和体制を定着させる」

 米韓首脳会談(7日)後の共同記者会見、両首脳の発言には明確な温度差が感じられた。25年ぶりに米国大統領を国賓として迎えたため、文政権は歓迎ムードを演出しようとしたが、トランプ氏の表情は硬かった。

 文氏は5月の大統領就任以来、表向きはニコニコしている。まるで、「史上最悪の宰相」と呼ばれた菅直人元首相のようだ。ただ、一貫して「反日・反米・従北・親中」路線を進めてきた。

 それが際立ったのは、康京和(カン・ギョンファ)外相が先月30日、国会で、(1)米国のミサイル防衛システムに加入しない(2)日米韓の安全保障の協力は3カ国軍事同盟に発展しない(3)高高度防衛ミサイル(THAAD)を追加配備しない-と言及したことだ。

 中韓関係が、THAAD配備問題などをめぐって悪化するなか、文政権は中韓通貨スワップ協定の延長を狙ってか、中国側が突き付けた「関係改善の3条件」(3つのノー)を、ほぼ無条件でのんだとみられる。

 ただ、これは中国による「米韓同盟の空洞化」「日米韓連携の弱体化」を狙った策謀であることは明らかで、同盟国・米国への裏切り行為に近い。トランプ政権としては看過できない。

 日米情報当局関係者は「韓国軍から昨年、北朝鮮の正恩氏の斬首作戦を盛り込んだ、米軍の『作戦計画5015』が、北朝鮮のサイバー攻撃で盗まれた。米国側はこれまでも韓国側に不信感を強めていたが、文政権の対応にはかなり腹を立てているようだ。今回、米国側は『文政権を教育する』『目を覚まさせる』という意識で韓国に乗り込んだ」と明かす。

 米韓関係は最近、米朝関係とは違う次元で緊張してきた。

 文氏は光復節(8月15日)の演説で、トランプ氏が北朝鮮への軍事的対応を視野に入れていることを踏まえ、「すべてを懸けて戦争だけは防ぐ」「朝鮮半島での軍事行動を決定できるのは韓国だけだ」といい、米国の軍事行動に一方的に縛りをかけ、半島有事での「中立」を示唆した。

 トランプ氏は、文演説への返答を態度で示した。

 北朝鮮が同月29日、弾道ミサイルを発射し、北海道上空を通過して太平洋に落下させた際、安倍晋三首相との日米電話首脳会談は3時間半後に行ったが、文氏とは同日会談しなかった。

 北朝鮮は9月3日、米国のレッドラインとされた「6回目の核実験」を強行した。

 トランプ氏は直後のツイッターで「北朝鮮はならず者国家だ」「米国にとって非常に敵対的で危険だ」と指摘したうえで、「(韓国の)連中に言った通り、北朝鮮との融和的な対話は役に立たない」「北朝鮮が理解できるのは1つだけだ」と記した。

 そこには、北朝鮮だけでなく、文政権への強い怒りもにじんでいた。

 ワシントンの米韓関係筋によると、今回のアジア歴訪では当初、韓国訪問を見合わせる案も出ていた。マイケル・グリーン元国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長も、中央日報のインタビュー(10月23日、日本語版)で、「ホワイトハウスは初めは訪韓はなく日本だけに行きたかったものと考える」と発言している。

 韓国の保守系メディアは、米国の「コリア・パッシング」(韓国排除)を警戒している。トランプ氏は共同記者会見で「韓国は私にとって非常に重要だ」と強調したが、言葉と裏腹に米韓同盟は形骸化しつつある。

 国際政治学者の藤井厳喜氏は「文氏は、極左の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で秘書室長を務めた、筋金入りの『反日・反米・従北・親中』派だ。政権幹部も同様といえる。トランプ氏は朝鮮半島有事に韓国に協力を迫るだろうが、文氏は最終的に『中立』を貫く恐れすらある。韓国軍がこれに抵抗しても、大統領の命令がないと軍は動けない。ただ、トランプ氏は『軍事力を使う』と決断すれば、韓国抜きでも単独でやるだろう。米韓同盟はすでに空洞化しているが、さらに加速する」と語っている。