【慰安婦問題いまだ終わらず】米アトランタの桜祭りと慰安婦像 日韓合意から2年、「最終的かつ不可逆的な解決」どこへ

米南部ジョージア州ブルックヘブン市の公園に設置された慰安婦像

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 慰安婦問題が「最終的かつ不可逆的な解決」を確認したはずの日韓合意から、もう2年がたとうとしている。日本政府は、われわれの血税から10億円を韓国に渡して約束を履行した。

 一方、ソウルの日本大使館前の慰安婦像はいまだ撤去されず、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「韓国国民の中で合意を受け入れられない感情がある」とうそぶいている。

 国家間の合意より、国民感情を優先するような言い訳は、国際社会で信用を無くすことに気づかないのか。韓国内には慰安婦像が70体以上設置されている。慰安婦に憑りつかれたようだ。

 日本人にとって深刻なのは、米国の公有地に設置される慰安婦像だ。今年6月、ジョージア州アトランタ近郊にあるブルックヘブン市の公園に慰安婦像が突然立った。韓国系団体の働きかけだ。

 団体は数年前から、アトランタ周辺のあちこちの市に像の設置を持ち掛け、ことごとく断られてきた。今年3月、アトランタの人権博物館に設置が一旦決まったが、結局中止となった。ブルックヘブン市には韓国系市議がいるため実現した。

 この市は「性的人身売買と戦うリーダーシップの市」だそうだ。アトランタ圏は2014年、FBIに「全米でも最も犯罪の多い地域」と指定されたこともあり、同市は市内の風俗産業を禁止している。

 ところが、人気のストリップクラブだけは、警備費と称して年間2500万円相当を払わせて営業を許可している。まるで、みかじめ料だ。

 実は、警備費はそれ以上かかるため、税金から補填(ほてん)しているのが現実だ。このクラブでは売春事件も起こっている。戦うどころか税金を使って人身売買を応援しているように感じる。

 慰安婦像の除幕式は、元慰安婦と称するおばあさんも参加して派手に行われた。ところが、周辺住民から苦情が出て裁判になりそうになり、早々に移転を発表した。結局、9月に別の公園に移ったが、この公園が問題だ。毎年3月、2日間にわたって「ブルックヘブン桜祭り」が開催され、たくさんの家族連れでにぎわうのだ。今そのど真ん中に慰安婦像がある。

 碑文にはこう書いてある。

 「日本帝国陸軍に奴隷にされた、慰安婦と呼ばれる婦女子をたたえる記念碑です。慰安婦はアジア太平洋の少なくとも13カ国の出身で、主に韓国。ほとんどは第2次世界大戦中に殺されました。像は拉致された平均16歳の少女を表します」

 日本を象徴する桜のお祭りに、最もふさわしくない像ではないか。

 来年の桜祭りは3月24、25日。それまでに、在アトランタ日本国総領事館は本気になって撤去させるべきだ。

 ■山本優美子(やまもと・ゆみこ) 「なでしこアクション」代表。上智大卒。保守系活動にボランティアで関わるうちに慰安婦問題は女性が取り組むべきと考え、2011年に「正しい歴史を次世代に繋ぐネットワーク~なでしこアクション」を立ち上げ、代表となる。海外の邦人女性とも連携し、対外発信、国連対策にも取り組む。著書に『女性が守る日本の誇り-「慰安婦問題」の真実を訴えるなでしこ活動録』(青林堂)、共著に『国連が世界に広めた「慰安婦=性奴隷」の嘘-ジュネーブ国連派遣団報告』(自由社)など。