【日本の解き方】小池氏、都政専念でも茨の道 公明離脱で予算審議に痛手、希望の今後を占う国会質疑

「希望の党」代表辞任の意向を表明した小池百合子氏

 小池百合子都知事が希望の党の代表を辞任したが、都政でも公明党が与党から離脱するなど都政運営も先行きが懸念される。小池都政と希望の党の国政は、それぞれ打開策があるのだろうか。

 政治家は選挙に勝たなければ、厳しいものだ。7月の都議選で、都民ファーストの会は6議席から55議席へと大躍進し議会第一党になった。

 都公明党は22議席から23議席と健闘したが、都自民党は57議席から23議席と惨敗した。国レベルでは連立している両党の差について、公明党は「知事との関係を明確にしたこと」と強調していた。

 小池氏の勢いはその後も続いた。安倍晋三首相が解散総選挙を表明した直後、希望の党を設立したが、当時の世論調査から推測すると衆院選で150議席以上を獲得すると予想され、勢いによっては政権交代もあり得るというほどだった。

 それが9月末、小池氏の「排除」発言から急に風向きが変わった。本コラムでも書いたが、この「排除」発言は不思議だった。いずれにしても、この発言以降、逆風となり、全てがうまくいかなくなった。好循環が逆回転し、悪循環になると、弱り目にたたり目だ。

 勢いが良いときには、二足のわらじは問題にならない。しかし、二足のうちどちらかでも悪くなると、二足のわらじは叩かれやすい。結局、衆院選で負けたので、希望の党の代表辞任となってしまった。

 かといって、都政に専念するといっても、7月のころの勢いも既にない。

 11月12日投票(13日開票)の葛飾区議選では、都民ファーストの会の公認候補5人のうち4人が落選、当選は1人だった。自民党は16人の候補のうち12人が当選しており、小池氏の退潮は誰の目にも明らかになった。

 すると、7月の都議選で小池氏を推していた都公明党も微妙になり、与党から離脱すると言い出した。

 都議会は定数127なので、過半数は64で、都民ファーストの会だけでは過半数に達しない。都公明党の与党離脱は、これから来年度都予算案を審議する上で小池氏にとって痛い。都予算をどのように都議会で通すかが試金石になる。その上で、2020年東京オリンピック・パラリンピックを成功に導かなければいけない。小池氏には茨の道が待っている。

 そのためには、政治資源を都議会対策に充てざるを得ず、国政にはますます手が出にくくなり、希望の党は小池氏抜きで進んでいくことになる。実際のところ希望の党の顔ぶれをみると、はっきり言えば、旧民主党の片割れである。

 とはいうものの、悲惨な経緯で衆院の旧民進党は分裂したので、立憲民主党などと、「民進党再集結」という動きはまだ出ていない。

 今後、野党再編の動きになるのか、リベラル系民進党の「再集結」なのか、それとも保守系野党なのか。今国会で希望の党がどのような質疑をするのかで、分かってくるだろう。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)