慰安婦問題「韓国自身に必ずブーメランとなって戻ってくる」 政治的なカードにすべきではない理由

「朝鮮出身の帳場人が見た慰安婦の真実」崔吉城著

★「朝鮮出身の帳場人が見た慰安婦の真実」崔吉城著 ハート出版・1500円+税

 本書には「文化人類学者が読み解く『慰安所日記』」という副題がついている。日記はビルマ(現ミャンマー)、シンガポールで慰安所帳場人が日常を記したもの。2013年に『日本軍慰安所管理人の日記』として、韓国で出版された。

 本書は、その原典のもともとの日記を、東亜大学教授で同大東アジア文化研究所所長である著者が、反日でも親日でもない厳正に中立な立場で精査したものだ。韓国では「強制連行」「性奴隷」を証明する書とされたが、果たしてどうか?

 日記には淡々と慰安所での日々が記録されている。時には、映画を楽しみ、時には酒を酌み交わす日々…。また、働く女性たちに頼まれて故郷・朝鮮への送金も手伝う。その額も当時の給料水準からみて決して安いものではなかった。

 日記全般を通して、反日の記述は一切ない。それどころか、朝鮮人も含めて現地では「邦人」と呼ばれ、元旦などには慰安婦とともに宮城遙拝する。「皇室」の繁栄や「大東亜聖戦」の武運長久を祈るごく一般的な帝国臣民の顔が見える。

 著者は「彼らは本当に、強制連行し性奴隷にしたのだろうか」と疑問を呈する。そして、「慰安婦問題を政治的なカードにすべきではない」と結論し、「性の問題で相手を非難することは、韓国自身に必ずブーメランとなって戻ってくる」としている。虚心坦懐に本書を読めば、慰安婦問題の真実が見えてくる貴重な書だ。