【松井一郎 維新伝心】常識が通じない北朝鮮 暴発防ぐために国際社会が協調して経済制裁をやり切るほかない

正恩氏は、国民生活を犠牲にしてICBM「火星15」などの開発を強行している(ロイター)

 北朝鮮は11月29日未明、ICBM(大陸間弾道ミサイル)「火星15」を発射した。許し難い暴挙だ。米本土を射程に収めたとされる。米国への威嚇であり、追い詰められての行為だろう。改めて、われわれの常識が通じないことを証明した。

 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、国民が飢え苦しんでいるのに「核・ミサイル開発」に金をつぎ込み続ける、とんでもない暴君だ。日本海沿岸に相次いで木造船が漂着しているのも、国民に負担を強いている現象とされる。

 北朝鮮近海の漁業権を中国に売ったため、ボロボロの木造船で命がけで日本近海に食料獲得に来ているようだ。「政治は国民のために行う」という感覚がないのだろう。

 「話し合いで解決せよ」という人もいるが、常識の通じない北朝鮮との交渉は簡単ではない。核ミサイルの完成には、まだ少し時間がかかるとされている。国際社会が協調して経済制裁をやり切るしかない。

 今後も制裁が続けば、北朝鮮も耐えられないはずだ。ミサイル開発の物資や技術を持ち込ませないことが重要になる。一方で、暴発を防ぐため、「核とミサイルを放棄すれば交渉を行う」というメッセージを送り続けることは必要だ。

 国際的な圧力でカギになるのが中国だ。ドナルド・トランプ米大統領が先月、訪中したことは大きい。習近平国家主席と、北朝鮮について様々な協議をしたことで、日米韓の考えに沿った行動をとるようになるのではないかと期待する。

 「今そこにある危機」があるのに、特別国会で「モリカケ」問題に固執する一部野党もある。野党も野党だが、問題点は集約されており、自民党としても実態を明らかにする努力が求められる。

 大阪の学校法人「森友学園」について、元理事長の籠池泰典被告が、近畿財務局の担当者と、小学校の建設予定地の売却額について交渉する音声テープが公開された。籠池被告が「ゼロ円に近い形で払い下げてほしい」と求め、近畿財務局側は「ゼロに近い金額までできるだけ努力する作業をやっている」と応じたとする内容だ。

 テープは本物だと分かっている。財務局の職員が「何のために」「どういう思い」で、低価格にする努力をしたかを明らかにすべきだ。交渉した当事者しか知らないことで、本人が国会で証言する立場にないというのなら、文書でもよい。

 わが大阪府も、森友問題には関わっている。

 籠池被告は府との交渉でも、職員にかなりの圧力をかけてきたと聞いている。前出の財務局の職員も“相当な圧力”を受けていたとも想像できる。それも含めてオープンで話した方がいいのではないか。明らかにしたところで、この問題は終了させるべきだ。(日本維新の会代表、大阪府知事・松井一郎)