経済評論家、経済政策で安倍氏「80点」、枝野氏「0点」の分析結果 「経済の仕組みまるで分かっていない」

安倍首相(写真)と、枝野氏の経済政策が注目されている

 立憲民主党の枝野幸男代表が、安倍晋三政権に対抗する経済政策を訴え始めた。政権のキャッチフレーズ「成長なくして分配なし」を逆転させ、低所得者層への再分配を主張し、法人税率の引き上げにも言及している。果たして実効性はどこまであるのか? アベノミクスとの優劣は? 経済評論家の上念司氏に分析・採点を依頼すると、安倍政権「80点」、枝野氏「0点」という結果だった。

 「日本の中だけ見ると、バブルが崩壊してから(景気は)悪くなっている。社会は下から支えて押し上げる。消費不況を脱出するには、底上げを図らないといけない」

 枝野氏は13日、文化放送のラジオ番組に生出演し、低所得者層の賃上げに取り組む考えを示した。

 枝野氏は12日のロイター通信のインタビューでも、「分配なくして成長なし。内需の拡大のためには適正な分配が先行しなければならない」といい、次のように主張した。

 「(自民党の)所得税の改革は、本当の富裕層の増税にならず、中間層の増税になっている。何より、企業の内部留保を吐き出させなければだめ。単純に法人税を大幅に増税すればいい」

 野党第1党のリーダーが説く経済政策をどう見るか。

 上念氏は「経済の仕組みをまるで分かっていない。成長があって分配できるのであって、『初めに分配ありき』とは聞いたことがない」と突き放した。

 法人税率引き上げ案も「内部留保を吐き出させることにならない。そもそも、内部留保は現金のように、すぐに出せる形で積み上がっているわけではない」と全否定し、以下のように続けた。

 「欧米やアジア諸国が法人税の増税に慎重ななかで、日本が引き上げれば、国際競争で不利になる。企業いじめをすべきではない」

 一方で、安倍政権の経済政策「アベノミクス」や、先の衆院選で掲げた、2019年10月の消費税率10%引き上げはどうか?

 上念氏は「教育や防衛の予算など『未来への投資』が十分でなく、国民は不安を感じている。さらに(アベノミクスを)加速すべきだ」とし、「(消費税率10%引き上げは)消費意欲を減退させる。『緊縮政策は政権を短命にする』というのが世界の潮流。撤回すべきだ」と否定的見解を示した。

 最後に、安倍政権と枝野氏の経済財政政策を採点してもらうと、安倍政権は「消費増税がマイナス点」として「80点」。枝野氏については「そもそも経済政策といえるのかどうか。評価できないという意味も込めて、0点」との厳しい答えが返ってきた。