【新・悪韓論】やはり国中が“セウォル号”…堤川市火災にみる「懲りない人々」 大統領府は“慈悲深い大統領”PR

韓国・堤川市のビル火災現場(聯合=共同)

 「韓国中がセウォル号だ」という記事(夕刊フジ、2015年6月10日発行)を書いて、韓国人の不評を買ったことを思い出した。

 韓国・堤川(チェチョン)市で22日に発生したビル火災(29人が死亡)は、まさに違法の積み重ねと当局の怠慢、さらには韓国の日常性が有機連携したことで発生した。つまり、セウォル号の転覆・沈没と本質を同じくする惨事といえる。

 火災があった複合ビルは当初7階建てだったが、その後、ビルの屋上に木造の建物を2層増築していた。2階の女性用サウナの自動扉が壊れていて、内部からは容易に開けられなかった。2階の非常口は鉄製構造物でふさがれていた。非常口が物置代わりになっている階もあった。そして、全館でスプリンクラーが作動しなかった。

 消防車は、まさに韓国の日常性である違法駐車に阻まれて現場到着が遅れた。ようやく到着したら、はしご車のはしごが故障していて、上に伸びなかった。いや、水が出ただけマシか。

 14年5月には江陵(カンヌン)市の火災で、出動した消防車のポンプが故障していた。近隣の揚水機も故障していて放水できない事件があった。

 発泡スチロールやウレタンを吹き付けた上にモルタルを塗る「韓国型ドライビット」工法は工費が安く、工期も短いため、中小の商業ビルで盛んに採用されている。

 しかし、この工法は熱に弱く、火がついたら、たちまち燃え広がり、有毒ガスが発生する。15年1月に議政府(ウィジョンブ)市で発生した火災で実証済みだ。

 議政府市の火災では、単身者用マンションなどビル3棟が焼けた。居住者が出勤した後だったが、4人が死亡、99人が負傷した。ここでも、火災報知機やスプリンクラーが作動せず、違法駐車に阻まれて消防車の到着が遅れた。

 セウォル号の後は、韓国中が「安全が大事だ」と大騒ぎした。が、何も変わらなかった。議政府市の火災の後も「安全が大事だ」と大騒ぎした。やはり、何も変わらなかった。「懲りない人々」が住む国だ。

 しかし、「変わったことがある」と韓国大統領府は言いたいらしい。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は22日、現場を視察し、遺族を慰労した。「政府は何をしている」と言った罵声も浴びた。それに関連して、大統領府の朴洙賢(パク・スヒョン)報道官がフェイスブックに一文を書いた。中央日報(17年12月24日)によると、以下の通りだ。

 「大統領は泣くのをこらえていた。いや、明らかに泣いておられた。犠牲者1人1人の前で大統領はひざまずいた」

 「『遺族の罵声でも聞いて上げることが、大統領がいますべきこと』と話しながら、帰りの車の中でもまた涙声で」

 そして、「国民のために泣く大統領! 国民の罵声でも聞かなければならないという大統領! 国民1人1人にひざまずく大統領!」と続く。

 前任の大統領とは打って変わって“慈悲深い御方が大統領になっておられるのだぞ”と言いたいらしい。

 惨事に悪乗りし“慈悲深い大統領”のPRでは犠牲者も浮かばれまい。合掌。

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 ■室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。主な著書に「韓国人の経済学」(ダイヤモンド社)、「悪韓論」(新潮新書)、「呆韓論」(産経新聞出版)、「ディス・イズ・コリア」(同)などがある。