「平昌でなく平壌五輪だ」北朝鮮調査団に罵声…韓国市民団体

保守系市民団体の集会で北朝鮮国旗が燃やされそうになったのを、韓国警察が消火器で制止した(2018年1月22日、デイリーNKジャパン編集部)

 平昌冬季五輪に合わせた芸術団派遣に向け、韓国を訪問中の北朝鮮の事前調査団が22日午前11時すぎ、高速鉄道でソウル駅に到着した。三池淵(サムジヨン)管弦楽団の玄松月(ヒョン・ソンウォル)団長ら一行は21日に韓国入りし、五輪開催地の江陵(カンヌン)で芸術公演の候補会場を視察した。

 江陵では、訪問先に市民が集まるなど歓迎ムードが見られたが、ソウル駅前では保守系の市民団体が集会を開き、玄氏ら一行に罵声を浴びせた。団体の関係者は、「わが国で行われるオリンピックなのに(開会式の入場行進で)どうして国旗を掲げられず、国歌も歌えないのか。これでは平昌(ピョンチャン)五輪ではなく平壌(ピョンヤン)五輪だ。北朝鮮の同胞が金正恩体制による人権侵害で苦しんでいるのに、こんなことをやっていて良いのか」と声を荒げた。

 平昌五輪では、韓国と北朝鮮が合同入場を行い、それぞれの国旗に代えて朝鮮半島をあしらった統一旗を掲げ、国歌の代わりにアリランを歌うことになっている。これに対し、韓国国内には反対の声も根強い。

 ソウル駅前では、北朝鮮国旗に火をつけようとした市民団体関係者と警察が一時もみ合いになる場面もあったが、大きな混乱は起きなかった。