ペンス副大統領が「骨抜き」韓国“叱責” 米制裁対象の正恩妹が五輪出席は“制裁破り”

韓国は北の「美女軍団」に骨抜きにされてしまうのか(AP)

 9日開幕の韓国・平昌(ピョンチャン)冬季五輪がまた、北朝鮮に蹂躙(じゅうりん)された。北朝鮮の高官代表団の一員として金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹、与正(ヨジョン)氏が開会式に出席するのだ。与正氏は米国の制裁対象だが、韓国政府は入国を黙認する構えだ。北朝鮮に「骨抜き」された韓国は、8日に訪韓するマイク・ペンス米副大統領に“叱責”される可能性が高まった。

 与正氏は、正恩氏の3歳違いの妹で、スイス留学から帰国後に金日成(キム・イルソン)総合大学で学んだ。これまで、正恩氏の視察日程や出席行事を取り仕切ったとも伝えられている。2014年に政権の正当性を内外に伝える党宣伝扇動部の副部長に就任し、今年10月の党中央委員会総会では、政治局員候補に選ばれた。

 金日成主席の直系親族が訪韓するのは初めてで、与正氏については正恩氏に直言できる「事実上のナンバー2」との見方もある。与正氏が、正恩氏のメッセージを韓国に伝える可能性もあるため、「南北融和」に傾斜する韓国・文在寅(ムン・ジェイン)政権の期待を高める「外交カード」となり得る存在だ。

 ただ、与正氏は昨年1月、米財務省の制裁対象としてリストアップされている。その与正氏の五輪開会式出席を韓国政府が容認することは、米国にとって“制裁破り”に等しい行為といえる。

 ところが、「従北」の文大統領率いる韓国政府に危機感はまるでない。

 聯合ニュースによると、青瓦台(大統領府)は与正氏の派遣について、「朝鮮半島の緊張を緩和しようとする北側の意思が込められていると評価する」との立場を明らかにしたのだ。

 北朝鮮の要求に屈し続ける文政権に対し、韓国国内では反発の動きも起きているが、北朝鮮は美女ぞろいの応援団などを送り、韓国世論の軟化を画策している。

 硬軟織り交ぜて韓国を籠絡しつつある北朝鮮に、危機感を強めているのがペンス氏だ。8日の文氏と会談では、延期した米韓合同軍事演習の実施についても協議して、文氏を牽制(けんせい)するとみられる。

 「平和の祭典」が、国際的な政治闘争の舞台と化している。