「厚労省に数字へのこだわりなし」 働き方データ不適切処理で片山さつき氏が激白

裁量労働制をめぐるデータの不適切処理が明らかになった厚労省。片山氏がずさん体質を一刀両断した

 裁量労働制をめぐる調査データの不適切な処理は、厚労省のずさんな体質を明らかにした。あおりを受けて、今国会の最重要課題である「働き方改革法案」の提出は当初予定の2月下旬から3月にずれ込む見通しとなった。質問条件が異なるデータを比較するという“大失態”は、なぜ起きたのか。元財務官僚で、自民党政調会長代理である片山さつき参院議員を直撃した。

 「厚労省には、数字に対するこだわりがない。データの取り方、加工の仕方、外部への出し方について、透明性と正確性を上げてもらう必要があります」

 片山氏は20日、厚労省から今回の問題についてヒアリングした後、こう厳しく注文を付けた。

 厚労省は2015年、旧民主党の会合で初めてデータを公表した。根拠とされる「13年度労働時間等総合実態調査」で、一般労働者には「1カ月で最も長く働いた日の残業時間」を尋ね、法定労働時間の8時間を足して算出したが、裁量制の人には単純に1日の労働時間を質問していた。

 片山氏は、厚労省の対応について「法案作成の前提となる役所の審議会に出したのではなく、国会対策の一環。焦りもあったのかもしれませんね」と指摘し、続けた。

 「もともと、調査の報告書にデータの出典がなく、最長時間か、平均かが分からない書き方だったようです。財務省のように数字で生きている役所は集計の際、基準を明確にし、外部に出すときも原典にあたって確認しますが、厚労省はそこが極めて曖昧でした」

 片山氏は、19日の衆院予算委員会で平謝りだった大蔵・財務省時代の先輩、加藤勝信厚労相を念頭に、「お気の毒ですよ。データの根拠が曖昧な資料だとは思ってもいなかったでしょうから」とおもんぱかった。

 野党側は、政府の対応について「捏造(ねつぞう)」「隠蔽」などと批判を強め、裁量労働制の対象拡大を盛り込む「働き方改革関連法案」の提出断念も求めている。

 片山氏は「不備を認めて謝罪したのだから、捏造も隠蔽もしていない」と反論し、同法案の意義を次のように強調した。

 「残業の上限時間を規制し、勤務体制を抜本的に改革する理念は、連合も、野党も共有しているはず。できるだけ早く成立させるべき法案を遅らせていいのですか?」