平昌五輪、韓国の混乱は最後まで 野党、北車列の道路占拠 

25日、韓国坡州の「統一大橋」近くで北朝鮮の金英哲朝鮮労働党副委員長の訪問に対し抗議する野党関係者ら。金正恩委員長のマスクを着ける人もいた (AP)

 【平昌=時吉達也】25日の平昌五輪の閉会式に出席する北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長をトップとする代表団の韓国入りを阻止しようと、最大野党の自由韓国党は24日午後から、北朝鮮代表団の車列が通る予定だった道路を占拠。徹夜の抗議活動を行った。文在寅政権が「平和五輪」を標榜(ひょうぼう)した大会は、最終日も韓国内の分裂と混乱を浮き彫りにした。

 「国民を虐殺した戦犯、金英哲に絶対、韓国の土を踏ませない」。自由韓国党議員や支持者ら500人以上は25日、南北境界線近くの「統一大橋」南端に車両の壁を築き、徹底抗議の構えを見せた。

 抗議行動を受け、北代表団は迂回(うかい)路を経て訪韓。ソウル市内の宿泊先に到着した際、金英哲氏は北朝鮮が2010年に撃沈し、乗員46人が犠牲になった哨戒艦「天安(チョナン)」に関する報道陣の質問を一切無視した。

 一方、与党「共に民主党」は、野党側の抗議活動に対し「国の恥さらしで、国民は憤怒している」と反発。金英哲氏が14年に南北軍事会談に出席した際、抗議を行う議員らが当時与党の立場で「対話に向け努力する」との立場を示していたとし、「文在寅政権の足を引っ張ることに血眼の韓国党の振る舞いは、自己否定と矛盾そのもの」と訴えた。

 反北団体は、閉会式の会場周辺にも集結。「アイ・ラブ・イバンカ」「アイ・ラブ・パククネ」などと書かれたプラカードを掲げ、「北朝鮮代表団は出ていけ」とシュプレヒコールを上げていた。(産経新聞)