【編集局から】簡単に政治利用…スポーツの危うさ映し出した平昌五輪 東京五輪は大丈夫?

 韓国で開かれていた平昌(ピョンチャン)オリンピックが終わりました。冬季五輪史上最多のメダルを獲得した日本選手団の活躍もあり、盛り上がりも過去最高だったと感じていますが、将来的には世界を危機に陥れた五輪と評価されるかもしれません。

 「核・ミサイル開発」を進める北朝鮮への制裁が緩和される「口実」として、利用された側面があるからです。

 北朝鮮を率いる金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が1月に大会への選手団派遣をほのめかすと、北朝鮮に融和的な韓国・文在寅(ムン・ジェイン)政権は次々に選手団や応援団への支援を打ち出しました。中には米国などの制裁に抵触する内容もありながら、「例外」として強行されました。

 その結果、南北首脳会談開催の可能性すら取り沙汰されています。北朝鮮に核・ミサイル開発の時間稼ぎを許すだけでなく、過去の首脳会談のときのように巨額の秘密資金が北朝鮮に流れる恐れもあります。

 平昌五輪は、人々に感動を与える「スポーツの力」を示す一方で、簡単に政治利用される「スポーツの危うさ」も映し出しました。2年後に北朝鮮の現体制が続いているのなら、東京五輪も同様の危険があります。「日本は大丈夫なのか」と今から心配でなりません。(報道部・森本昌彦)