慰安婦像設置の米グレンデール市、日本庭園が憩いの場に 誤解を解く一助になれば…

米グレンデール市の日本庭園は、人々の憩いの場となっていた

 米国初の慰安婦像が設置されたカリフォルニア州グレンデール市で、日本が見直されている。同市と東大阪市の「友好の証」(姉妹都市)として1974年に開園された日本庭園が最近復旧され、市民の憩いの場となっているというのだ。ジャーナリストの安積明子氏が報告する。

 「海外では庭園ブームで、日本庭園は大変人気があります」

 公益財団法人都市緑化機構の上野芳裕課長はこう語った。

 上野氏は1月に訪米し、グレンデール市・ブランドパークにある日本庭園の復旧を指導した。地元ボランティアにも参加してもらい、剪定(せんてい)講習会も開いた。市の担当者でも手入れができるように、マニュアルも作成したという。

 政府は一昨年、「明日の日本を支える観光ビジョン」を策定した。わが国の魅力を発信して「世界が訪れたくなる日本」を目指すもので、その一環として今年度から「海外日本庭園再生プロジェクト」が始まった。

 世界には約500の日本庭園が存在するが、適切に維持管理されていないものもある。保全再生が課題となっていた。

 上野氏は「日本文化になじみのない現地の人が手を入れると、日本庭園の『型』が崩され、中国風庭園に変えられることもあるのです」と危機感をあらわにした。

 荒れた庭園から、庭石や灯篭(とうろう)が勝手に持ち出されるケースもあったという。

 復旧が終わった現在、グレンデール市の日本庭園は美しく蘇り、日本人や日系人だけでなく、さまざまな人々の憩いの場所になっているようだ。整えられた芝生で、子供たちが歓声をあげて走り、清らかな流水に手を付ける人もいるという。

 慰安婦像設置をめぐって、日本人の同市に対する思いは複雑だ。伝統的な日本庭園が、人々の誤解を解く一助になればいいのだが…。