春の「引っ越し難民」大量発生の恐れ!? 大手業者が教える回避法とは

ただでさえ引っ越しは気苦労が多いが

 大学入学や就職、人事異動など春の新生活に向けて3月は引っ越しシーズンが本格化するが、今年は荷物を運んでもらえない「引っ越し難民」が大量発生する恐れがあるというのだ。物流業者の人手不足が背景にあるが、新生活のスタートでつまずくのは避けたいところだ。そこで上手な引っ越し方法を業界各社に聞いてみた。

 「2、3年前に比べて人材は半分以下になっている。アルバイトの時給を上げても歯止めがかからない」。大阪に本社を置く中堅引っ越し業者はこう悲鳴を上げる。

 大阪の別の中堅引っ越し業者は「大手企業が値上げや労働条件見直しをしたことで、人材への影響が少なからず出ている」と明かす。

 アマゾンなどネット通販利用者の急増を受けて一時はパンク寸前といわれた宅配便のヤマト運輸など物流大手は、料金の値上げや従業員の賃上げなど労働条件の改善を進めている。これを受けて宅配に人材が流れ、引っ越し業者が人手の確保に苦労している。

 このため希望日に引っ越しできないなどのしわ寄せを受ける恐れがある。一部の企業では、ピークの3月末を外した引っ越しを認めたり、人事異動の時期を従来の4月から5月以降にずらすなどの異変も生じている。

 引っ越し難民にならないためにはどうすればよいのか。大手のサカイ引越センターの担当者は一例としてこんな提案をする。「引っ越しの日程を2日間取り、お客さまにはホテルに1泊していただく。お客さまもお疲れにならないし、こちらも運搬日を1日多くいただけるので、トラックの手配に余裕ができる」

 顧客によって異なる引っ越しスタイルに、できる限り対応するという。

 引っ越し先が決まっていない時点でも見積もり可能と強調するのが大手のアート引越センターだ。「基本的に物量と距離で値段が決まるため、新居が決まっていないお客さまも、引っ越し先の市区町村が決まっていれば、見積もりを取ることが可能な場合もある」と担当者は語る。

 別の大手業者の担当者は「まずは早めの予約をしてほしい。週末となる3月24、25日は、すでに予約が入っている営業所もある」と話す。平日も引っ越し可能なら予約が取れる幅も広くなるが、それも難しい場合、「転勤者だけ、単身分の荷物を先に運び、予約の落ち着く時期に家族の引っ越しをするという提案もできる」という。家族での引っ越しは台数が限られる大型トラックを顧客同士で取り合うことになるため、まずは小型トラックを利用して単身で引っ越すという手段だ。

 引っ越し日の前に荷物の“断捨離”をしたり、自分で運べる荷物は車で運ぶなどして荷物を減らすという基本的な取り組みも有効だという。

 スマートに新天地に向かいたい。