【平沢勝栄 俺がやらねば】厚労省データ問題、徹底的な検証が必要 憲法改正はこの好機逃すな

裁量労働制のデータをめぐって相次ぐ厚労省の失態により、今後も国会論戦は紛糾しそうだ

 今国会の目玉法案である「働き方改革関連法案」をめぐり、政府は衆院予算委員会の質疑で、裁量労働制で働く人の労働時間について「一般労働者より短いデータもある」と答弁してきた。しかし、前提の違うデータを比較していたことが明らかになり、政府は答弁の撤回と謝罪に追い込まれた。

 厚労省は今後、データ全体を精査するとしているが、霞が関がこれほど重大かつ単純なミスを起こすとは驚きである。

 2001年に縦割り行政の弊害打破などを目的に、中央省庁が再編された。その結果、厚労省などがマンモス官庁となり、政治の目が隅々まで届きにくくなったと聞く。こうしたことが今回の問題に影響した可能性は、なかったのか。さらには統計の取り方に問題がなかったかどうか。これらについて、徹底的に検証してみる必要があるだろう。

 ところで、自民党の憲法改正論議は急ピッチで進んでいる。

 かつて私は、著名な東大教授とテレビ番組で同席したが、その際に教授から「憲法改正を訴えて選挙で勝ったら、3度回ってワンと言うよ」と言われた。その後、私は憲法改正を訴え、当選を続けているが、その教授は私と会っても、この約束については全く知らんぷりである。

 「絶対護憲」を主張する野党の有力議員とテレビ番組で同席したこともある。その議員は「現行憲法は一言一句、変えてはダメだ」というので、私は「憲法の天皇制の規定はどうなるのか」と聞いてみた。その議員の答えは「天皇制は民営化した方がいい」だった。だとすると、その議員の「護憲」というのは全くのまやかしである。

 憲法は制定から70年が経過したこともあり、必要な改正箇所は全編にわたる。しかし、教条的な憲法改正反対論者も多いことから、自民党ではさし当たり重要な改正項目に絞って議論を行っている。

 その一つが、自衛隊の憲法への明記だ。しかし、第9条に自衛隊を明記するとなると、「平和主義の精神を放棄し、徴兵制の導入や専守防衛の撤廃に進むのではないか」といった根拠のない批判が出ないともかぎらない。

 そこで、第9条には一切手を触れず、別条に自衛隊存置の規定を置く形が望ましいと私は考える。

 ともかく、衆参両院で改憲に前向きな勢力が3分の2以上の議席を占め、やっと憲法改正が現実のものとなった。今回改正しないと、また当分の間できないのでないか。

 その意味で今、私たちはこの好機を絶対に逃してはならないだろう。(平沢勝栄・自民党衆院議員)