兵庫女性遺棄事件の“接点” 出会い系アプリ「ティンダー」簡単ゆえの落とし穴

 兵庫県三田市の女性会社員(27)が行方不明になり、この女性の切断遺体が見つかった事件で、死体遺棄などの容疑で再逮捕された米国籍の男と女性が接点を持ったとされるのが、マッチング(出会い系)アプリ「Tinder(ティンダー)」だった。

 米国で生まれたこのアプリは「累計マッチ数200億。Tinderは世界のどの出会い系アプリよりも、たくさんの出会いを提供しています」というキャッチコピーで利用者を募っている。フェイスブックのアカウントを入力すれば簡単に登録できる。

 記者(20代後半の男性)が登録してみたところ、スマートフォンの画面いっぱいに女性の写真が表示された。その女性を気に入れば右に、そうでなければ左にスワイプ(一定方向に指を移動)するだけ。女性側もお気に入りとなればチャットなどで連絡が取れる仕組みとなっている。

 写真の大半は顔が加工されていたり、後ろ姿の写真だった。プロフィルによると、多くは20代から30代で、携帯電話の位置情報から相手との距離もわかり、近くにいる女性が優先的に出てくるとみられる。都心のオフィス街で働いているという人や、女子大生もいた。

 出会いを求めるには簡単で便利なTinderだが、問題点もあると語るのはITジャーナリストの三上洋氏だ。

 「フェイスブックは基本的に実名制であるため名前や写真が本物だろうと信じるユーザーが非常に多いが、偽名アカウントを作ることも可能だ」

 実際の相手が写真とは全く異なる人物で、素性も分からないという事態もあり得てしまうということだ。

 Tinderは全世界で5000万から1億人もの利用者がいるともいわれている。「2~3年前から『外国人に出会うならTinderしかない』というような見出しのネット記事が多く出た」と三上氏は説明する。記者が利用した際も、登場する女性の1割ほどは外国人だった。

 三上氏は、「海外のアプリであれば、法による規制や警察の捜査が難しくなる」との懸念も示す。

 利用する前に、アプリの特性をちゃんと理解したほうがよさそうだ。