【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】安倍首相は解散総選挙で「国民の信」を問え 財務省解体含む官僚機構改革を公約に

安倍首相は衆院解散に踏み切るのか

 NNN(日本テレビ系)が13~15日に行った世論調査で、安倍晋三政権の支持率は26・7%、不支持率は53・4%だった。これは1952人に電話し、回答数772人の調査結果だ。時として10万人規模の回答数となるネット調査だと、安倍政権の支持率は8割を超える。旧来的な電話調査は信頼性に疑問がある。

 この種の世論調査結果も利用しつつ、ひたすら倒閣運動に励む野党議員やメディア関係者、安倍首相の背後から鉄砲を撃つ与党関係者は、行き着く先を考えていないのではないか。

 第1次政権は、持病悪化でやむなく内閣総辞職したが、「憲法改正」を筆頭に、やり残した政策が多い安倍首相は、最後は衆院解散で、国民に信を問うはずだ。

 野党や左派メディアはきっと、「解散に大義がない」と騒ぐだろう。だが、大間違いだ。昨年10月の衆院選で、安倍首相は「消費税率の10%への引き上げ」を前提に、増収分を幼児教育や高等教育無償化にも使う使途変更の是非を問う大義で戦って、大勝した。

 これは財務省が「1000兆円超の国債発行残高がある日本の財政再建のためには消費増税が絶対に必要」という立場だからだ。しかし、中央省庁の官僚が、国益よりも省益やメンツを重視し、あるいは政治家や国民に平気でウソをつくことは、昨今の財務省や文科省、厚労省、防衛省などの一連の騒動で証明された。

 元財務官僚で経済学者の高橋洋一氏は、政府の子会社ともいえる日銀が国債の相当額を保有しているので、連結で見れば日本の財政再建はほぼ終わっており、消費増税は不要だと主張している。経済評論家の上念司氏もほぼ同じ意見である。

 今後、「消費増税の凍結」や「消費減税」も検討の余地があるという意味だ。実施する場合、政権公約の変更であり、衆院解散の大義となる。同時に、財務省解体を含む官僚機構の抜本的改革も、選挙公約にすべきだろう。

 安倍政権には、メディア業界の大改革も期待したい。

 自由競争の中で切磋琢磨(せっさたくま)する米国と比べて、日本の放送業界は放送法の下、護送船団方式が続いている。極めて低額な電波使用料という既得権を保持し、政府に経営を保護されながら、公共放送であるNHKまでもが偏向報道で倒閣運動に加担しているように見える。

 電波オークションの導入や、電波使用料の引き上げとともに、テレビ受像機で簡単にネット番組が見られるように、規制改革を行ってほしい。

 そして今、大国の日本はアジアの安定に十分貢献していない。第9条を中心とした憲法改正は、最低限実現してほしい。

 ■ケント・ギルバート 米カリフォルニア州弁護士、タレント。1952年、米アイダホ州生まれ。71年に初来日。著書に『儒教に支配された中国人・韓国人の悲劇』(講談社+α新書)、『トランプ大統領が嗤う日本人の傾向と対策』(産経新聞出版)、『日本覚醒』(宝島社)など。