朝日慰安婦報道「吉田証言」虚偽検証、英文記事にグーグル検索回避の仕組みが… 「設定解除に漏れ」主張もケント氏「過ち」隠蔽行為

朝日新聞社

 朝日新聞社が2014年8月、慰安婦報道に虚偽があったことを認めた検証記事の英語訳の一部について、インターネット上でグーグルなどの検索サイトを回避する仕組みになっていたことが分かった。朝日新聞社は事実関係を認め、修正したことを明らかにした。

 朝日新聞は14年8月に吉田清治氏の「済州島で慰安婦を強制連行した」とする証言を虚偽と認め、過去の記事を撤回した。同月5日付朝刊の紙面では、見開きページで「慰安婦問題 どう伝えたか 読者の疑問に答えます」として5本の検証記事を掲載。検証記事の英訳版は同22日に電子版の「朝日新聞デジタル」にも配信した。

 このうち前出の吉田証言の虚偽について検証した《「済州島で連行」証言 裏付け得られず虚偽と判断》の英訳で《Testimony about ’forcible taking away of women on Jeju Island’: Judged to be fabrication because supporting evidence not found》というタイトルの記事がグーグルで検索できない状態になっていた。

 記事のURL(https://www.asahi.com/articles/SDI201408213563.html)を直接入力すれば閲覧できるが、ウェブサイトの設計図に当たるソースコードには、グーグルなどの検索を回避する「noindex」や「nofollow」「noarchive」などのタグ(本文以外の情報を付与するもの)が含まれているとネット上で指摘されていた。

 また、女子挺身隊と慰安婦を混同した1990年代の記事について検証した《「挺身隊」との混同 当時は研究が乏しく同一視》という記事の英訳(https://www.asahi.com/articles/SDI201408213564.html)についても同様に検索できなくなっていた。

 グーグル検索回避の仕組みについて、ITジャーナリストの三上洋氏は「10年ほど前には、企業の間で、半永久的なものではない『おわび文』に用いられていたこともあった」と解説する。

 この問題について米カリフォルニア州弁護士のケント・ギルバート氏とオーストラリアでの慰安婦像設置を阻止した民間団体「AJCN」代表の山岡鉄秀氏ら有志は22日、朝日新聞社に質問状を提出、追及した。

 一方、同社広報部は夕刊フジの取材に対し、「2014年8月22日に慰安婦関係の英文記事を複数配信いたしました。確認作業を経て公開したところ、このうちの2本で設定解除作業の漏れがあったことが分かりましたので、修正いたしました」と回答した。

 検証記事をウェブに掲載する前にテストページを作った際、検索できないようにタグを付けたが、2本の記事については消し漏れがあったという主張のようだ。

 吉田証言の虚偽を認める検証記事の英訳がネット上に掲載されてから約4年間、日本語サイトからたどり着くことはできるが、日本語を読める人以外には記事を探すことは困難な状況だった。

 前出のケント氏は検索回避について「自分たちが間違っていたということを世界に宣言したくないと思われても仕方がない行為だ」と述べた。