韓国民「赤化暴走」に危機感…“文大統領降ろし”決起で怒りの大規模デモ! 菅政権「元徴用工」訴訟で一切妥協せず文政権は窮地に

8月15日の反文政権デモには大勢の韓国国民が殺到した(聯合=AP)

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権への怒りや不満を示すため、保守系団体は建国記念日にあたる「開天節」の3日、ソウル中心部で大規模デモを計画している。秋美愛(チュ・ミエ)法相をめぐるスキャンダルに加え、北朝鮮軍による韓国公務員銃殺・焼却事件への対応などを受け、文政権の「国民の生命軽視」姿勢に激怒し、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長率いる北朝鮮に接近する「赤化暴走」への危機感を強めているのだ。日本の菅義偉政権も、いわゆる「元徴用工」の異常訴訟をめぐり、一切妥協をしない方針を明確にした。文大統領は国民の憤怒の声などを受けて、窮地に立たされるのか。

 「裁判所『開天節の車両集会は認めない』」

 朝鮮日報(日本語版)は9月30日、こんなタイトルの記事を掲載した。

 保守系団体「新しい韓国のための国民運動」は3日、車両約200台に1人ずつ乗車し、文政権批判の旗を立てて、ソウル中心部の光化門(クァンファムン)広場をパレードする「ドライブスルー(車両搭乗型)集会」の開催を予定していた。新型コロナウイルス感染防止を意識したデモだ。

 これに対し、ソウル市と警察当局が禁止処分を出したため、同団体は処分停止を訴えていた。冒頭の記事は、ソウル行政裁判所がこれを棄却したことを批判的に報じたものだ。

 同裁判所は「車両の準備や解散時にコロナの集団感染のリスクが高まる」などと棄却理由を示したが、韓国憲法が定めた国民の基本権(=集会の自由)を侵害するような判断だけに、与党支持派からも「再考すべきだ」との疑問の声が上がった。

 実は、日本支配からの解放を記念する「光復節」の8月15日、政府とソウル市は、同じ光化門広場での集会禁止命令を出していたが、キリスト教団体などが集まり、文政権を糾弾する5万人規模のデモが行われた。

 韓国事情に詳しいジャーナリストの室谷克実氏は「保守系団体は(禁止処分を)振り切って、3日に大規模デモを強行するかもしれない。文政権に怒りを抱えている韓国国民が、自然発生的に光化門広場に集まってくる可能性もある」と分析する。

 最近、韓国国民を激怒させるニュースが続いている。

 冒頭の秋法相には与党代表時代の2017年、兵役中の息子の休暇に絡み、軍当局に不当な働きかけをして、休暇を延長させた疑惑が直撃した。だが、韓国検察は先月末、秋法相や息子らを不起訴処分にした。

 加えて、韓国・漁業監視船の乗組員(男性公務員)が21日に行方不明となり、22日午後9時40分ごろ、北朝鮮軍に銃殺、遺体を焼却される残忍な事件が発生した。文政権は、韓国軍の通信傍受によって、ほぼリアルタイムで事件を把握しながら、北朝鮮に救出要請をしなかった。

 「従北」とされる文大統領への報告は23日午前8時半で、射殺から10時間以上が過ぎていた。この間、国連総会では、文氏が朝鮮戦争の「終戦宣言」の実現を目指して南北融和を呼びかける、一般討論演説のビデオ映像が流されていた。

 朝鮮日報は9月30日、この銃殺・焼却事件が解決されないなか、与党「共に民主党」が、北朝鮮への個別観光(個人観光)を推進する決議案などを上程したことを受け、ネット上で「国が狂っていく」「正常な民主主義国家ではあり得ない」などと、政府を批判する声が噴出していることを伝えた。

 日本は、こうした文政権に毅然(きぜん)とした姿勢を貫いている。

 韓国は今年の日中韓首脳会談の議長国であり、文政権は年内の開催を目指している。これに対し、日本の外務省幹部は、韓国での元徴用工訴訟で差し押さえられた日本企業の資産について、韓国政府が「現金化しない」と確約しなければ、菅首相は出席しないとの認識を示したのだ。

 注目の大規模デモはどうなりそうか。

 前出の室谷氏は「文政権はコロナ禍を理由に大規模デモを押さえ込もうとしているが、ネットを中心に批判世論は高まるばかりだ。朴槿恵(パク・クネ)前大統領を『ろうそくデモ』で弾劾に追い込んだだけに、文氏もデモの怖さは分かっている。開天節の3日は、デモの参加者を次々と逮捕、連行する可能性もあるが、保守派は屈しない。反政権の熱が冷めることはないだろう」と語っている。